小関千恵
目を落とす
きみに落とす
探す 抜ける
それが旅だ
鏡 わたし
分からない気配
呼ばれていない
身体 確かに
生まれた日と
死ぬ日のことは
わからない
悲しみも 喜びも
わたしには 残らない
誰にも わたしを 愛せやしない
ただ感じる
ただ感じる
いま この震えを
ただ感じる
ただ揺れる
そのまま ただ解る
きっと そのまま忘れる
永遠の上 死の真下
月のような球体で
浮かんでいる
月のように隠れ
月のように現れる
裏側で
うたっている