見るように聴け

 

工藤冬里

 
 

一日朝は素焼の火を止めてから三五〇円の有馬と同じ金泉という、タオルがまっかになるぬるい露天に一時間くらい浸かっていてそれは須坂辺りの、浴槽が溶けて鍾乳洞みたいになってる公衆浴場とかを少し思い出させるので結構好きである
それから無料のマッサージ機に、首周り主体に、スマホ見る時俯いてちゃダメだよみなさん、20分くらいかかってから出たのだが、その時あったまったお陰で紺のパーカーを忘れたのだ。温泉に電話して分かった

※反省ちゃん
周縁になるほど時間が早く過ぎ、中心に時間はない、と言えるが同じように物も
こうして見えなくなるのだから
物はない、と言える
イチョウ葉で物がよく見えるようになったと思うなら、自分は見るように聴け
聴くことが見えるものより上に来なければならない
私たちは字を見ているのではない、聞いているのだ

 

 

 

#poetry #rock musician

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