島影 41

 

白石ちえこ

 
 


群馬県桐生市

 

暑かった夏の日
いつまでも分かれ道を右へ、左へ、
うろうろした
団地の先に、ふと、古い消防署が現れた
見たことのない火の見櫓、監視塔
半円の通路
ファインダーを覗くと、時代も場所もわからない夢の中の風景のようであった

 

 

 

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