島影 51 投稿日時: 2023年1月27日 投稿者: michio sato 返信 白石ちえこ 北大植物園 札幌 雪の日の植物園。 靴の雪を落として温室へ。 スイレンやサボテンや食虫植物も 曇った窓から降りしきる雪を眺めただろうか。
島影 50 投稿日時: 2022年12月27日 投稿者: michio sato 返信 白石ちえこ 新潟 海からの強風で国道に砂が押し寄せていた。 誰もいない浜を歩くと捨てられた冷蔵庫や季節外れの海の家が半分砂に埋まっている。 こんなに埋まってしまうまで、どのくらいの時間がたったのだろう・・。 立ち止まってぼんやり景色を見ているうちにも砂は吹き寄せる。 わたしも足元から砂に埋まっていく恐怖がわいてきて足を踏み出す。 歩くうち、轍がついた浜辺に出た。遠くに紺色の海が鈍く光っている。 ヒトの気配に触れて、少しほっとした。
島影 48 投稿日時: 2022年10月27日 投稿者: michio sato 返信 白石ちえこ 栃木県足利 暑い夏だった。 渡良瀬川にかかる橋から町を眺めていたら、ひょろっとそびえる給水塔が目に入った。 給水塔は古い団地の中心にあった。 足もとから見上げる給水塔は、巨大な花のめしべのようであった。 自分が小さな虫になったように感じた。
島影 47 投稿日時: 2022年9月27日 投稿者: michio sato 返信 白石ちえこ 岐阜 天生峠 飛騨から白川郷へ。 一年の半分は雪で閉ざされる峠。 深い森の中、守り神のような大木に迎えられる。
島影 44 投稿日時: 2022年6月27日 投稿者: michio sato 返信 白石ちえこ トドワラ 北海道野付半島 ヒトはなぜ最果てに魅かれるのだろう。 かつて多くの人が愛で、今は消えてしまった風景が、錆びた古い看板の中にある。
島影 43 投稿日時: 2022年5月27日 投稿者: michio sato 返信 白石ちえこ 北九州市小倉 雨。小倉昭和館で映画を観る。 二本立て千円だったか。 一本目の『舟を編む』を観終わると、灯りの戻った客席に匂いがたちこめた。 お客さんが幕間の休憩時間にお弁当やお惣菜の包みを開けていた。 近くの市場で買ってきたものに違いない。 わたしは二本目を観るのをやめた。 映画館を出て、旦過市場へ向かった。