あの子

 

たいい りょう

 
 

二階建ての家
一階はブティック
二階は寝室

あの子が
また私の前に現れた

元気に飛び跳ねる
女の子
まるでバレリーナ

「ここはね 悠希お兄ちゃんと
   恋人が寝る場所なんだよ」
と私に快活に話した

私は寝ていた
肩を叩かれた

肩を叩いたのは
あの子
それとも
昨日の妖精

「私には娘がいた」
とそう叫んで

私は目を覚ました

 

 

 

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