しらす ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 29     tokio 様へ

さとう三千魚

 
 

もう
昨日か

冬の
曇った

港町を

ふたり
歩いた

冬桜が
咲いていた

家並みの
細い道の

向こうの

海が
光っていた

しらす舟は
網を曳いていた

舟は

しらすを
掬う

ひびわれ
しわぶいた

ものたちを掬う
海の底から掬う

 

 

***memo.

2022年11月28日(月)、自宅にて、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」として作った29個めの詩です。

お名前とタイトル、好きな花の名前を伺い、その場で詩を体現しプリント、押印し郵送、詩の画像をメールでお送りしました。

タイトル ”しらす”
好きな花 ”冬桜”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です