また旅だより 54

 

尾仲浩二

 
 

1996年5月、初めての韓国は下関からフェリーだった。釜山へは海を渡って行きたかったのだ。フェリーの中はごま油の匂いがした。
釜山港に迎えの友人の姿はなく、言葉も通じないタクシーは相乗りだった。
なんとかたどり着いた海雲台は、まだ高層ビルの姿はなく、小さな貝や、豚の血の腸詰などを浜辺の屋台で初めて食べた。
あれから27年、いままた暗室でその旅を辿っている。この写真を釜山の人たちに見せるが楽しみだ。

2023年2月14日 東京、中野の暗室にて

 

 

 

 

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