工藤冬里
そういえば水の中でしか花火見てない
どうせ金魚鉢だからドレスひらひらさせてりゃいいよ
池に打ち込むと凄いの知ってる?
昔止められたけど
花火は水の中で見るに限る
星や木や動物や人間
を英訳していて
花火を見逃した
天蓋は非常に小さく
演繹は四方八方に間違った光を放出していた
フグはそれでも
幾何学の中でゴミを片付けた
邪悪が四方八方秋に向けて
海水の温度を上げ始めていた
狂う人は愛によって狂い
狂わぬ人は愛の欠如によって名乗り出なかった
準備が出来ているとは準備出来ていないと思うということであり、その束、束の切れによってばさばさと進んで行くのが俳句における急き立てであり、文体を形作る服ともなっていく。特攻服が腑に落ちないのはそのためだ。アンビバレンツが「整う」ことはないからだ。見切り発車と途中下車を繰り返すのが人生だ。
#poetry #rock musician