藤生すゆ葉

 
 

ゆれる空をみる
みどりと黄の葉が横切り
あめんぼの動きにあわせて
円が描かれる

包み込む空とゆれる空は
小さな祝福の連続を見守って

雲のそばでいちょうの葉が泳ぎ
光があたる

耳にとどく 葉の触れ合い
子どもの泣き声 笑う声
色雫を奏で 唯一になる

かたちになった過去は
余韻を残して静かに通り過ぎる

空がゆれて
円をえがいて
共鳴の鼓動に
透明が調和するように

からっぽの宇宙が
ほのかにゆれる

まぶたを閉じると
美しい虹が広がっていた

 

 

 

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