また旅だより 62

 

尾仲浩二

 
 

いま台湾基隆の市場の二階で皮蛋粥が出てくるのを待っている。
毎晩の台湾料理ですでに食傷気味なのだが、ここは台湾なので仕方ない。
漢字のメニューはだいたい意味が分かるからベトナムやタイ、韓国よりずっとハードルが低い。
台湾の人たちも日本人には優しいし、そもそも味の好みが似ているのがうれしい。
目の前では小柄な夫婦が忙しく働いて、三つの鍋で次々と粥を作っては手渡している。その手際をみているだけで楽しい。
そうしているうちに、私の皮蛋粥が出来上がった。
いただきます。

2023年10月17日 11時35分 台湾 基隆 仁愛市場にて

 

 

 

 

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