加藤 閑
銀河系で割れない卵並べてゐる
冬すみれ生の原寸として咲けり
海までは凩でゐたいと風が言ふ
鯨の死太陽はいつも遅刻する
蝋梅やわたしの中に棲む白痴
雪の夜の眠らぬ孔雀渇きあり
寒星のささめきを消し漆研ぐ
磐座(いはくら)を訪ねて雪の徒とならむ
歯凍らせ弥終(いやはて)にこの種断たんとす
白鳥の王家の系譜おほかたは夜
銀河系で割れない卵並べてゐる
冬すみれ生の原寸として咲けり
海までは凩でゐたいと風が言ふ
鯨の死太陽はいつも遅刻する
蝋梅やわたしの中に棲む白痴
雪の夜の眠らぬ孔雀渇きあり
寒星のささめきを消し漆研ぐ
磐座(いはくら)を訪ねて雪の徒とならむ
歯凍らせ弥終(いやはて)にこの種断たんとす
白鳥の王家の系譜おほかたは夜