また旅だより 66

 

尾仲浩二

 
 

大阪から船に乗って釜山へ行ってきた。
夕方に出港して昼に着く。
船客のほとんどは韓国の人たちで、売店の通貨も韓国ウォン。
飛行機よりも安い料金なので韓国の学生達がたくさん乗っている。
食事の後のアトラクションは船員バンドの熱い演奏で70年代ロックや韓国歌謡。
その演奏に学生達もノリノリでなんだか嬉しくなる。
後は部屋で焼酎をやりながら瀬戸内海の灯りを眺めていればいい。
朝方に玄界灘でに出ると大きく揺れだしたが、それも船旅の醍醐味。
帰りには釜山で刊行した写真集をたくさん持ち帰った。船に荷物の重量制限はない。
こんな楽しい国際航路を気軽に楽しめる関西の人がうらやましい。
なんとか大阪に用事を作って、そのついでにまた釜山へ行ってこよう。

2024年2月14日 東京中野の暗室にて

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です