廿楽順治
ちょっと
と読むらしい
鳥のようによろよろとひとは
「そこ」を
渡らない
空や川はいつまでも
「そこ」なのだろうか
きみはかんがえるふりをして
(六十年間)
奇妙な味の酒をのんでいる
死んで
生きよ
「そんなことあるわけはない
ちゃんと帰ってこい」
そういう妻も
きみも
(つまりわたしのことだ)
もう どこをも高く渡らずに
ほんのすこしだけ
夜の椅子で
たがいに羽のようなものを動かしている
※高円寺のバー「鳥渡」で
ちょっと
と読むらしい
鳥のようによろよろとひとは
「そこ」を
渡らない
空や川はいつまでも
「そこ」なのだろうか
きみはかんがえるふりをして
(六十年間)
奇妙な味の酒をのんでいる
死んで
生きよ
「そんなことあるわけはない
ちゃんと帰ってこい」
そういう妻も
きみも
(つまりわたしのことだ)
もう どこをも高く渡らずに
ほんのすこしだけ
夜の椅子で
たがいに羽のようなものを動かしている
※高円寺のバー「鳥渡」で
御来店ありがとうございました。
■バー鳥渡・広瀬 勉■