工藤冬里
脱ぎ捨てる力がないまま
折れた首をエアコンに晒している
死ぬ前に食べたい太肉
人を贈り物にして
睡りを返礼とする
釘に食事を食事に田作を
建てられずに折れた首の
いつか食べられる気配を睡る
写本の夢を睡り
晦日のスーパーを睡る
一飛びに明けてほしい
屋根瓦の日々は崩れ落ち
永遠にhappy new year1969と叫び続ける釘を
雲の隙間から眺める
(見られていることの方が見ている主体を上回っている)
#poetry #rock musician