光の疵 冬のはじまり 投稿日時: 2015年12月5日 投稿者: michio sato 芦田みゆき 大きな鳥をつかまえた 鳥はあたしの腕のひとかかえほどあって 嘴を閉じ 荒々しく息をしている 鳥を抱きつづけることは あたしをひどく弱らせた 鳥の頭内に次々と去来する 空に関する鮮明な妄想が あたしの汗となり 流れ落ちていく