ひと噛みに涙も忘る唐辛子

 

一条美由紀

 
 


「嘘」という名の私。切り刻むのが好きだった。でもいつも本当のことを言ってきた。

 


後悔の土塊が増えていく。幸せの植木鉢もいくつか増えた。
いつも混ざり合う。いつも喧嘩する。
何を植えようか、何を育てようか。

 


ハイウェイの先に広がるサボテンの楽園、
そこでの待ち合わせには間に合いそうにない。
多分、永遠に。そして永遠に。
私は永遠に。

 

 

 

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