Before going to work, I read TAKAGI Jinzaburo’s essay in a cafe. So fine here.(6)

※2014年10月末から2015年3月までの渡辺洋さんのツイート、FBポストの一部です。

 

 

渡辺 洋

 

 

3月1日
この名言朗読ぼっと、すごいなあ、と夢に思いつつ、夜中に一度覚めたあと、7時起き。

3月2日
自分の運命の夢見人2人の夢を見ようとして新しい夢が割り込んでくる。それを見ている間は生きられる? って、これも夢? 一回起きて、六時半起き。

3月3日
無骨で発声に問題のある民族に縁あって生まれ変わる。こういう手もあった、けど夢。7時前に起きる。

3月4日
何か使役に駆り出される悪夢。ひーっ。六時半に起きる前に忘れられたかな。

本を読むと眠くなる。内田樹さんと白井聡さんの対談『日本戦後史論』。すごい切れ味ですね。

3月5日
二種類の夢を何度も交互に見る。もう目が覚めなくてもいいや、と思いつつ、7時前に起きる。

本を読んでも、ベッドの頭を上げ下げしても、眠い。一日中、それだけ !

『日本戦後思想史論』、現代日本人の自己、自国破壊衝動にまで入って来ました。

3月6日
後は治しようのない体ごと取り替えてもらうしかないか、と思いつつ、六時半起き。

3月7日
何か、僕たち、政治的に差別されてない? 僕だけかな、と思いつつ六時半起き。

3月8日
夜中に今までの夢は中止です、と宣告され、そのあとはうやむやという^o^ 六時半起き。

3月9日
これは素晴らしいと思う救出策だったが、やはり無理? 6時過ぎ起きる。

気持ちが上がらない。読んでいただける方々に向かって最低の選択肢を口にしそうになるが、うとうとして、少しましになる。毎日が繰り返し。愚痴を許してください。

結局、今は、時期はわかりませんが、死ぬことは決まっていて、それを点滴、輸血で先延ばしにしているわけです。僕自身はもう逝ってしまいたいような、ただただ心細いような、ここに生きていて、自分の言葉が決まらない、不安定な気持ち、それに苦しんでいるわけです。ふるってご意見お寄せください^o^

3月10日
お腹が空いたと思いつつ、なにも夢見ずに、2回おきて、六時半起き。

ここでコメントできないのが自分でも辛いですね。ざっくばらんにお話ししてもいいのかな。

今日からこの言葉を、という言葉の流れがほしい。

3月11日
病氣に関するどうでもいい秘密を明かされながら、えーっとか思いながら、また寝て六時半起き。

その時、病気は白い石の形をしていて、それをもっているかぎり僕は死ぬのでした。

みなさんどうもありがとうございます。今の病気が「よくなる」のはどういうことか、まだうまく説明できませんが、御厚意は承っておきます。

3月12日
病気だけど、地震に対してもメッセージをとか思いつつ、6時起き。喉カラカラ。

難しい本、読めません。読む姿勢とかもあり。岩波の辻さんの詩集、kindleないのか。

3月13日
6時から点滴、寝ながら打ってる?

今日から治療実験。動いたら危ないと、すごく神経質な人と、フツーに考えている人と二極。

3月14日
今日は不調。お見舞いの方にも申し訳ない。

3月15日
ちょっと熱がと言われ8時まで。ひゃあ。

すごく暇な治療実験。要する固形物を摂取せずに、ひたすらじっとしているという。看護師さんもペースが合ってきた感じ。

ありがとうございます。一番うまくいってどうなる?という実験です。外に出られたら、奇跡かもしれません。

3月16日
辛かった目覚め。8時くらい起き。

3月17日
おしっこを手伝ってもらうだけでない生活を模索。寝起きがうまく行かない。7時起き。

とりあえず個室にいます。これからかんがえていることはいくつかありますが、基本的にはやすんでいろという状況。文句を看護師にぶつける一方(怒る)、気を使う患者でもあり。

CDプレイヤー導入。でもレイアウト上、自分だけでは操作できず。一歩進歩?

部屋については1618でした。

3月18日
何か弄ばれているような夜の担当看護師。眠れないよ。

3月19日
眠れているけど休めている? 8時おきくらい?

3月20日
ちょっと体調きついです。見送りできますか。

 

 

(3月24日逝去)

 

 

 

編者(長尾高弘)

注: 2014年10月末から2015年3月までの渡辺洋さんのツイート、FBポストの一部です。この時期の洋さんのツイート、FBへの書き込みには、夢の記述などに詩的なものが数多く含まれていること、洋さんはこの時期に3篇の詩を書かれているわけですが、その背景が伺われるものも多いこと、そして病気とのあまりにも過酷な闘いが読み取れることから、編者自身の気持ちとしてまとめて読みたいと思っていたものです。それぞれのログから起こしてあります。誤字が散見されますが、病床で書かれたものですから、逸る気持ちでそうなったという感じを受け取っていただくために、そのままにしてあります。ツイートの場合、FBにも入っていますが、両者で日がずれるものがあります。それについては日付は基本的にFBに合わせてあります(内容から判断してそれが正しそうに思われたからです)。リツイート、シェアなどの他人の文章は省略してあります。省略したものは大半が政治に対するコメントなので、それらが入るとかなり印象が変わるはずです。リツイート、シェア以外にも、繰り返し(再プッシュ)やプライバシー的にどうかと思うものは省略してあります。もっとも、それ以外は残してあるので、洋さんが直接書かれた文章はほとんどがここに含まれています。FBのポストに対するコメント欄の文章は、半分くらい収録してあります。人名は著名人、学者、文化人、詩人以外イニシャルのアルファベットに書き換えてあります。

 

 

 

しずおか連詩の会について

 

しずおか 連詩の会

 

今日は東静岡駅の近くのグランシップで開催された、
「しずおか 連詩の会」にいってきた。

大勢の観衆を集めていた。
驚いた。

詩人は、
野村喜和夫さん、福間健二さん、石田瑞穂さん、三角みづ紀さん、文月悠光さん。

福間さんの言葉が挑発していて、
三角さん、文月さんがそのコトバに呼応し、
石田さんと野村さんが現代詩という入れ物にすくったということのようだった。

現代詩は短歌や俳句と比べて入れ物の強度が弱いのだろう。
その現代詩というものを静岡という場所にいかに着地させるかという課題も詩人たちは荷なったのだろう。

大変に参考になった。

 

「浜風文庫」をオープンしました。

「浜風文庫」をオープンしました。

「句楽詩区」を古川ぼたるさん、加藤閑さんと2012年5月からリリースしてきましたが、2013年4月28日に古川ぼたるさんが亡くなり、2013年5月号の「古川ぼたる追悼号」を最後に「句楽詩区」を休載することになりました。

今後、ほぼ毎日、さとう三千魚の詩と毎月15日にはゲストの作品を掲載していきます。

2013年6月8日 さとう三千魚