Think Positive

 

今井義行

 
 

アルジェリー、これからは おおきな 綱渡りに なるだろう
挙式後 私たちは 途轍もない 貧困に 見舞われる

精神障害者年金2級 で 暮らす
「私は とても不安だが
・・・・・・・・・しかし ちからをあわせて 乗り越えていきましょう」

「私は 理解して います──── 仕事を 見つけて
私は はたらきます そして あなたを助けるつもりです」

[ Think Positive ] が あなたの 口癖だった

仕事は そうそう 簡単には 見つからない
貯蓄が 20万円を切ったら 私たちは 江戸川区の 生活援護課に行こう

入籍後なら 妻が 生活保護を 受けられる 可能性があるからだ

あなたが望む 工場のライン作業を 見つけるのは それからだ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昭和通り改札口を出て
秋葉原公園の おちばを 踏みしだいて 歩いていた

晩秋の 神田川が ながれている ────

人びとも それぞれに ながれている ────

私は 清水ビル二階にある 心療内科に入っていった
受付で 国民健康保険証と 診察券を出した
なまえをよばれて 私は 診察室に入っていった
「先生、私は 予定通り 年末から 約40日間 フィリピンへ 赴きます」
「ああ わかってる」と 主治医は 微笑いながら 言った
「せっかく 行くんだ あかるい島国で 癒されていらっしゃい」

「それから再度 6月に行って 挙式をします」
「ああ わかってる」

[ Think Positive ] が ここにも あったか

帰り道 ATMで 通帳記帳を した

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<お金が 無い ────>

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

行って 帰って くることは できるけど

でも 私たちは
でも 私たちは

これから おおきな 綱渡りを するけれど
ふりかえったり しないで
なかみを おおきく あかるく ふくらませて いこうぜ

[ Think Positive ] で。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「羽田発 423便で行くよ マニラ空港 到着は 朝の5:30」

アルジェリーの 顔が 画面のなかで ぱあっと 輝いた
「I’m excited to see U soon !!
私たちは 家族みんなで ターミナル2に 迎えに行きます」

いま 東京も 朝の5:30
マニラに着いたら まず みんなで あさごはんだ
それから ワンボックスカーに 乗って あなたの家に向かうんだ

 

 

 

誰の子だ

 

今井義行

 
 

はたちになる きみから 深夜 ビデオ通話がとどく
「Chi Chi ──── How are you?」
「Fine. リアン、げんきだよ」

(わたしは2020年6月 マニラで結婚式を挙げます 婚約者はドーハで働く
十四歳下の四十二歳のフィリピン人のシングルマザーです 彼女には三人の娘がいて
その中で長女だけが ドーハに働きに来ています)

私の 妻になる女性(ひと)の 名前は Argerie Javier
Javierとは 彼女を棄てた 男の姓である フィリピンには離婚という
制度がない 長い期間の法廷での聴聞会で 漸く事実上の離婚が成り立つ

アルジェリーは 2014年から 聴聞会を続けている
彼女を棄てた男が一度も法廷に現れないので
その聴聞会も 2020年の2月に終わる 聴聞会が終わる前に婚約してしまった
私たちは どうかしているか?
アルジェリーが 十年以上 ドーハで孤独に耐えたのは よくやった
のでは ないだろうか ──── と 私は おもう

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「Chi Chi」
はたちになる リアンは 艶やかな化粧を落としていて
絵本のなかの 精霊 にも似て
肌に目の洞(うろ)と口の洞(うろ)がひらいてるだけ まるで何処かしらの
原少女の 相貌で
わたしに 呼びかけるのだ
「Are you happy? にほんごで はなしましょう」
すると 目の洞(うろ)のうえに虹の穂波がゆれ 鼻のあたりは柔らかく隆起して
口の洞(うろ)の周りには明るい褐色の縁取りができた

ああ。自然の 褐色の笑顔だ───
「しあわせですか?」「しあわせだよ!!」

きみは きみのママを蹂躙して立ち去ったフィリピーノを十歳頃までは見ていた
きみは 父なるものを酷く嫌悪してきたはずなのに
「わたしという おとこ のことを怖くはないのかい・・・・?」

「こわく ありません」

わたしは 三回 マニラに行って
直接 きみと きみのボーイフレンドのアロンゾと
市場でごはんを食べたり
野原でダンスをしたりした
乗り合いバスのジープが頻繁に通りを行き来していたね

Ahaha Ahaha ────

きみは すぐに打ち解けて いま 画面で わたしに額を寄せてきてくれる

リアン・・・・ きみは ね
誰の子だ
そんな ママを繰り返し蹂躙した フィリピーノの子では無い
リアン・・・・ きみは
わたしの子だ 腐った繋がりなんて 硬い十字架で砕いてやろうぜ

次女のアンジェラと 三女のペンペンは 誰の子だ
わたしは 唯の一点の濁りもなくわたしを愛してくれた
私自身の 親のように きみたちを 愛するよ

私は 親になれるかどうか なんて 悩まない
意志が 現実を生むと 信じるからだ

「ちち わたしは まいにち 信じています」

いいかい?
きみのママ アルジェリーが愛を籠めいま逞しく育った娘の一人が
リアン きみなんだよ

「わたしは きみのパパだ」
私は きみに 幸せになってもらいたい

きみのボーイフレンドのアロンゾは 教育学部の学生の誠実な男だ
ドーハと マニラで 遠距離だけど
すこやかに 愛が 育まれると いいね

「マニラのイートインで きみが席を外していたとき
私は アロンゾに 尋ねたんだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「Do you love Rian?」
「Yes. I will follow Rian and go to Doha.
(はい。私は リアンを追って ドーハに行くつもりです。) 」

「ほんとですか ちち?」
「イエス」

私は 2019年の12月から 2020年の2月まで
アルジェリーのマニラの家 Paseoに 滞在するけれど
きみは 休暇がとれなくて 一緒にすごせないね

「クリスマスのプレゼントを ドーハに おくるよ
リアン、なにが ほしい?」

「ちちー、パンダのぴろう おねがいします」
「それから いちごのアポロチョコレートも」

「EMS(国際スピード郵便)で 十二月におくるよ」

「うわー アイム・ハピー!!
ありがとうございます ちち!!」

 

 

 

華 (はなび) 美

 

今井義行

 
 

ふっと 華美ら(はなびら)なんて 思い描いてしまう 日本人のわたし はなびらではなく 華美ら(はなびら) です
どの華の季節にも いつも、華美ら(はなびら)の 訪れる予感はしていて、

ああ、SNS は 華盛りですよ ────

Facebook には 日本を縦断するように華盛りのことばや写真が寄せられています
わたしも 投稿しているひとりです

華 (はなび) 美 華美ら(はなびら)の指先とふれあう その楽しみ

Facebook のお友達は 長く日本人ばかりだったので
ユーザーは 日本人ばかりのように 錯誤をしていた
やがて 海外からのお友達申請が届くようになった

男性よりも 女性のひとたちが多かった そうして

女性たちは 地球ネットワークの中から おおむね
「Are you married?」と問いかけてきた 直截的だ

ある華の季節に アフガニスタンのアメリカ女性軍曹 Tracy から
メッセージが届いた 志願兵部隊では 輪姦されっぱなしだという
「I have been raped since I was a child. I want to withdraw from this unit. To do that,
I need money to dispose of confidential information.
(わたしは幼い頃から レイプされっぱなしです。私は、この部隊を離脱したい。
その為には、機密情報を処分するためのお金が必要です)」

わたしは「NO」と言った すると、彼女は 途端に自らのアカウントを消した
それが SNS の ひとつの側面なのだった───

共通する FB フレンドの パキスタン人の男性に尋ねてみた
Tracy について 何かご存知か、と
すると彼から「関心ハ無イデス」という返信が来た

ネット上では よくある話だ

やがて、インドネシア、カンボジアと 東南アジアの華 (はなび) 美が訪れてきて
・・・・・・・・・ 中東のカタール国で秘書をしている
フィリピン人女性 Argerie から お友達申請が届いた

1977 年生まれ じきに 40 歳 シングルマザー
タイムラインを観ると 日本人男性の FB フレンドの写真がタイルの ように びっしり貼られていた

(一体 どのような ことを 想っているの か)
そんな 素朴な疑問に 衝き動かされた

Argerie もまた 「Are you married?」とたずねかけてきた
私は 「NO」と答えた

≪詐欺≫ ということばが 頭に 浮かんだ

Argerie アルジェリー・ドミンゴ・ハビエル
≪ハジメマシテ ワタシト ナカヨク シテクダサイ
ワタシハ ニホンニ トテモ キョウミガ アリマス≫

アルジェリーは そのように 私に自己紹介した

≪・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・≫
≪ワタシハ ワルイ フィリピーナ デハ アリマセン≫

それから 彼女は たくさんの写真を 送信してきた
出稼ぎ労働者として毅然と働く姿 華 (はなび) 美 フィリピーナ同士ランチを 愉しむ姿 華 (はなび) 美
故郷のフィリピンの家で娘たちと戯れる姿 華 (はなび) 美

彼女を疑おうと思えば いくらでも疑えたのだが

私は そういう心情にならなかった 華 (はなび) 美 が 綺麗に見えたから ヲんな は 生きていて
「お」より「ヲ」のほうが 弓のような しなりを 感じるのだった

わたしは精神障害者認定されて5年余り
もう、人を差別することからもされることからも解放されたかった
入国管理局も厚生労働省の視線も わたしからすれば酷似していた
わたしは知り合ったばかりの アルジェリーを 疑いながらも メッセージの送受信を続け ていった Google 翻訳を 使いながら。
「I am Poor Japanese」華 (はなび) 美「No Problem」華 (はなび) 美
「I have No Job Because It is a Disabled Person (障害者)」華 (はなび) 美
「No Problem」華 (はなび) 美

富裕層でも貧困層でも 日本国籍を取得するのが お目当ならば
あの手この手で カモにするのは とても簡単なことだろう
しかし、どんなにわたしが警戒心をあらわに言葉を送り返しても
「No Problem」という返信が 直球で返って来るのだった

(わたしは、こころの何処かに 希望=華 (はなび) 美を持っていたような気がする)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「Love is no Money」──── それは、ある 夕刻のこと
彼女から 送信されてきた 一文です

それから ビデオ通話が始まった 〈I’m at Break Time〉
原色のシャツ 笑顔の表情筋は 彼女が時間を掛けて育ててきた褐色のばらだった
華 (はなび) 美
彼女はイヤフォンをつけ 広過ぎる砂漠に囲まれた通りを歩いていた
華 (はなび) 美
〈Are you Happy?〉〈・・・・・・・・〉〈I am Lonely〉
わたしの mobile 画面の右下には東京下町のアパートの部屋で蹲っているわたしの姿が 映し出されていた 〈・・・・・・・・ワタシタチ ハ 何処カデ 遭ッタコト ハ
アリマセンカ・・・・・・・・?〉 Google 翻訳を使いながら わたしは 日本語と英語の
混ざった 奇妙な言語で 伝えていた 〈・・・・・・・・, Maybe〉

それから 一カ月の間 一日も 途絶えることなく
言語の違いも 膚の色の違いも 時差も気に懸けず
わたしたちは、お互いの写真や暮らしの光景を送信しあっていった・・・・・・・・・・・・・・

How are you ? ・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・ How are you ? ・・・・・・・・・・・・・
ドーハ(Qatar) と 東京(Japan) の 時差は 6時間 あるので
日本時間 夜明け前に 「Oyasuminasai」 の 言葉が とどく
・・・・・・・・・・・・・ Nakayoshi zutto ・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・ Nakayoshi zutto ・・・・・・・・・・・・

わたしたちは 14 歳差の双極性のふたごのように送受信を交わした

華 (はなび) 美

日毎スパークして 黒い手元に舞う光りの砂がとても目映ゆかった

華 (はなび) 美

愛が 愛なら わたしは あなたと いつまでも 一緒に 居たい
あなたが ずっと 居て くれたならば
小さな孤独なんて 吹っ飛んで しまうさ ────

けれど、このことを 旧友も主治医も フィリピン人の妻を持つ FB フレンドも 節度ある 心持ちから わたしを 懸念した ────

アルジェリーは わたしを包みながら 過去を次第に語りだしてくれた
「My X husbaund (元夫) was too much Lazy……………」「………..」
(Google 翻訳、辞書など介在させ、) 奇妙なニュアンスの
文字面で彼女はつづけた ────
「彼 姦リタクナルト
現レテ 私ヘ種, 植エツケマシタ ,,Splash,,// Semen,,// カソリック
教徒ダッタカラ ,,Splash,,// Semen,,// 私達 避妊;堕胎 選択肢持タナカッタデ ス ,,Angry,,//With,,//」

私は 返信した

「I have always been a Single Man え、なぜかって? 数回の恋人は
すべて Already Married 孤独でもあったがそれは自然現象の様相でもあった」

旧友は〈その関係性が進展していったとして、今井さんにその結果 何事も受け止められる力はありそうですか〉とわたしに告げた
主治医は〈精神疾患を持つ患者にとってそれもまた依存の形ではないか〉 とわたしに告げた
フィリピン人の妻を持つ FB フレンドは〈そのお相手が、そうして日本人 に目を向ける理由は、日本国籍を取得して外貨を目的としている・・・・・・ ということはやはり否めないのではないでしょうか〉とわたしに告げた

「三度目ノ出産後 姦ルコトノホカ Lazy ノ X husbaund ヲ Papa ト兄 Lee ・・・・・・血祭リニシタ ,,Splash,,// Blood,,// 血祭リ、血祭リ、」
「ソノ後、Doha へ働キニ出タ
ソシテ 私ハ English Man ト恋愛ヲシタ デモ彼ハ Already Married ダッタ 私ハ激シク嫉妬シタ彼ハ言ッタ〈Let’s Leave Three daughters and get Married in London with Me〉私ハ English Man トノ関係ヲ辞メマシタ 彼ハ裕福ダッタガ〈Love is no Money〉and〈Important is the ability to make Decisions 決定力〉,,Splash,,// Decisions ,,// ,,Splash,,// Decisions,,//」

・・・・・・・・・・・・・・ How are you ? ・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・ How are you ? ・・・・・・・・・・・・・

夜明け前に mobile の窓を開きあってビデオ通話が始まる 働き終えて
華 (はなび) 美
化粧を落とした アルジェリー の褐色の顔は半ば敷布に沈み瞬きをしている
華 (はなび) 美

・・・・・・・・・・・・・ 〈Oyasumi,nasai〉 ・・・・・・・・・・・・ 華 (はなび) 美
・・・・・・・・・・・・・ 〈Oyasumi,nasai〉 ・・・・・・・・・・・・ 華 (はなび) 美

華 (はなび) 美 が ひかっていたんだ

 

 

 

Mobile Destiny

 

今井義行

 
 

ボブ・ディラン は、1964年に
「時代は変わる」と言った そして、いまも、時代は 変わり続けてる

≪I miss you≫ ≪I need you too≫ ≪I promise≫ ≪I promise too≫

小室 哲哉(引退) は 、Electro Meister 堕ちたと言われても 再評価 間違いない
世界進出を 目論まなかったのが 良かった 旋律に日本語を 載せ切れた人だ
「1990年代後半から 表現への接しられ方が
決定的に変わってきてしまった」と 2017年に 言って る

≪I need you≫ ≪I miss you too≫ ≪I promise≫ ≪I promise too≫

「ストリーミングの時代になり シャッフル再生が 当然 と なり
アルバムの 曲順構成は もう 意味を 成さなくなった」 と ────

≪Just be patient and careful to yourself… think good things in life that can happen to us… smile and be happy… I wanna be with you for the rest of my life!≫

と いうことを 考えると 「詩集」 という 器 の中の 詩の 並び順
と いうのも 今後 おおきな 意味を 成さなくなるので はないかな?
気に入った詩から読み、そうでない詩は、あとにまわす
気に入った詩は 読み、そうでない 詩は、スキップしてしまう。

スキップ!!

アルジェリーは、ドーハで 会社秘書を している フィリピン人 女性
わたしは、東京の 江戸川区で 暮らしている 日本人
出会いは Facebook上の一瞬の出来事 昔から知ってる者同士みたいな気がした

はじまりから メッセージや ビデオコールの 送受信を 1日も 絶やしていない
Mobile Destiny
私は 私たちの関わり方を そう名づけた

アルジェリーとわたしの ビデオ対話は 1日 僅か5分
それは とても尊い 5分・・・・・・・・
わたしは 彼女との コミュニケーション能力を 高めたくて
毎朝3時から4時までを
スマホでの(ベッドで横たわったままの)
英語学習に 充てて る

そのとき アルジェリーから「Good Night, My Yuki」という
メッセージが届き 対話がはじまる。
時差があるから わたしは「Good Morning, My Argerie」だ

「I miss you」 「I miss you too」 「I want you」 「I want you too」

対話をしなから ふと 液晶パネルを 見ると
アルジェリーが 泣いている ことがある 「Naze,Crying?」
「Watashi wa ,Lonliness………」「Lonliness………? 私は、ここにいるよ!」
共有時間を 多く持てないことも あるかもしれないけれど
聞けば 彼女には9人のボスがいて それぞれ国籍が異なり
1日中 おこられどおしで 仕事が終わることもあるらしい

「Watashi wa ,Lonliness………」
「Take Care, よくねむれますように………」

≪I wanna be with you for the rest of my life!≫

アルジェリーは 表通りを 忙しく 歩き回る時 おそらく 笑顔の綺麗な 楽天的な
女性だろうとおもう だから、多くのことを 任され過ぎるのだと おもう
3人の娘たちの教育費 実家への送金 なみだを晒してもらえるのは嬉しい

スキップ!!

2009年 4月11日
Britain’s Got Talent に出場した 垢抜けないおばさんが
レ・ミゼラブルの ≪夢やぶれて≫を 朗々と歌い上げて
観客や視聴者の気持ちを 鷲掴みにした
≪夢やぶれて≫どころか その日 夢はかなったのだ ──

Susan Magdalane Boyle の話 そんな人もいる

スキップ!!

アルジェリー、私たちが 結婚して 日本で暮らすなら
富めるときも 貧しきときも 健やかなるときも 病めるときも

、、、、、、、 いや、富めるときは、ない。
いま 私は 困難な問題に 直面しているのですか

もしも わたしたち ここ での
Mobile Destiny もとめるなら まだるっこしい 助詞は要らない
わたしたち  深まるため  方法  覚えあう
覚えあう

「We pray」  「We pray」  「We pray」

アルジェリーの 宝物は 家族 家族への愛の 還元が、私を含む
家族 みんなを いかしめる

私は、3人の娘を養女にするつもりです、アルジェリー
3人の娘は 5人家族に なりたがって る
愛しあっていれ ば あたりまえの こと でしょう ・・・・・・・?

富めるときも 貧しきときも 健やかなるときも 病めるときも

、、、、、、、 いや、富めるときは、ない。
いま 私は 困難な問題に 直面しているのですか

みんな しあわせ なりたい けど
いま 私 困難な問題に 直面 しています ───

多くの// 人が// 越えて// 生きたいと おもってる

スキップ!!

フィリピンのカーニバルのエレポップが聴こえてくる
駅の階段の下には

乞食が 死んでも いるだろう

今年のクリスマスから 来年のニューイヤーに
かけては フィリピンで 過ごす予定

それが 最期に ならないことを いのる

 

 

 

The BirthMark (2017年1月)

 

今井義行

 
 

アルジェリーとは Facebookで しりあった
あしばやに ちかづきあって
あしばやに
私は フィリピンへ翔んだ

2017年1月 ──

彼女は 1977年生まれの シングルマザーだ
娘が 3人いる
[もと夫は 暴力のひとでした
泣かされたけど
私は 愛そうと しました]

ブラカンの 新興住宅街にある あなたの家に
私は 行った
[この家に 招いた 男性は あなたが初めてです]
[どうもありがとう]

ここから 世界言語である 英語も交えてみる
誰が 読んでくれるか わからないから ──

フィリピンでの初夜 蒸し暑い部屋 大きな扇風機が廻る
The first Night in the Philippines  Hot and humid room  A big fan turns around
わたしとあなたは 全体で 愛しあい続けている・・・・・・・・
Me and You  On the Whole  Keep Loving············
*+*+*+*+*+*
隣の部屋で 3人の娘たちが まだ起きている
In the next Room 3 daughters Are still awake
長女(17歳) 次女(12歳) 三女(7歳)
Eldest daughter (17 ) Second daughter (12 ) Third daughter (7 )
そこには 携帯電話 衣類 お菓子が 散乱している
There Mobile phone Clothing Confectionery  Is scattered
彼女たちは 父親について ほとんど 知らない
They know  Little  About their Father
彼女たちは わたしたちの 音を 多分 知っている
They Probably Know Our Sounds
 

I like your name Argerie very much
わたしは アルジェリー という あなたの 名前が とても好きです
That’s because it’s a name that starts with A
A から はじまる 名前 だから です
Beginning day はじまりの日

Argerie  The first Night in the Philippines  You told me
アルジェリー フィリピンでの初夜 あなたは わたしに 言ったね

〈Look at my right Breast  Around  I have a big Red Spot〉
〈わたしの右の乳房を見て 周りに 大きな紅斑があるの〉

Argerie  I replied to You  アルジェリー わたしは あなたに 答えたね

〈 Is it born 痣(AZA)・・・・・・? 〉
〈それは 生まれつきの 痣 ですか・・・・・・?〉

This is my BirthMark
コレハ ワタシノ BirthMark デス
It is Given アタエラレタ モノデス

I am proud of the Given BirthMark
ワタシハ アタエラレタ BirthMark ヲ ホコリニ オモウ

〈痣〉と 漢字で書けば 痛々しくも 思われる
If writing with kanji with 〈痣〉 It seems painful
 

紅い斑 に ついて
About Red Spot

産まれる前に 赤い血管が ときに 密集して できる
Red Blood vessels before being Born Sometimes
They can be crowded together

皮膚から 透けるもの それが紅斑=痣だといいます
From the skin Through it It is said that Red Spot = 痣
But, The Word of BirthMark seems to be Bloody
けれど、
BirthMarkという言葉には血がかよっているように思われる
 

It seems like an Island country of Roses
それは ばらのしまぐに のようだ
It bridges the Island state and the Island country
それは しまぐにとしまぐに に 橋を架けます

Argerie I think that TheBirthMark is Beautiful

アルジェリー わたしは TheBirthMarkを うつくしいと 思っています
 

BirthMark is The, BirthMark
BirthMarkは The, BirthMarkです
 

The, BirthMark is Your Own The, BirthMark
The, BirthMarkは あなた固有のBirthMarkですね
 

わたしは 覚えている
I Remember

翌朝 よく 晴れていました
Next Morning
It was Sunny.
 

4girls+1boyの 5人家族 4 girls + 1 boy 5 Family
屈託の無い 朝ごはん A carefree Breakfast
〈もしくは、 長女は知らぬふりをしていたか〉
3人の青い娘 青いくだものを切り分けた 競うように
Three Blue Daughters  Cut the Blue Fruit Just like to Compete
それは 青い 光景だった
It was a Blue Sight そして And
アルジェリーは わたしに 青い水を 差し出したのだった ──
Argerie offered Me Blue Water …… ……
 

[さあ、めしあがれ ヨシユキ!]

 

 

 

Desert moon, my daughter

 

今井義行

 
 

ドーハは、アラビア湾沿岸の半島に位置するカタールの首都で、
ドーハ湾に面した近代都市 ──引用

尖った 高層ビルが
都市部の中枢に 密集しているその周りは
無限のような
砂漠。

その街の企業で
出稼ぎ労働者として はたらいている
血のつながっていない 我が娘
リアン。

もうすぐ はたちに なるんだね

きみから メッセージが 届いた
もえあがるような 熱い 真夏の夜に ──
砂漠から 吹き寄せるような 風のなかで

きみは いま
ながい 髪をゆらし
月を
見上げていることだろうか

Desert moon, my daughter

[Hi, ChiChi, GenkiDesuka?]
[Yes, my precious daughter Rian!]

英和辞典で fatherを 訳すと
父= ChiChi となるのだろう
私は
ChiChi だ

[リアン、仕事はうまくいっているかい?]
[グッド!!
Hope to see you and visit Japan, ChiChi!!]
リアンの言葉は
砂漠のうえのまるい月のように 弾む

[Teach me basic NIHONGO
I will teach you ENGLISH, ChiChi]
リアンの 言葉は
砂漠のうえのあかい月のように 弾む

Desert moon, my daughter

[もちろんだ リアン
おたがいに 教えあおう ──]

[I want to visit in Japan next year!!]

ねえ、リアン、、、、、
ママのアルジェリーから きいているだろうけど
アルジェリーと私とアンジェラとペンペンの4人で 来年の1月に
ブルネイへ行くんだ
ねえ、リアン、、、、、
きみは 休暇を取ることを許されていないので
私たちと 合流することはできない
ゴメンな、リアン、、、、、

ブルネイはボルネオ島にある小さな国で、
首都バンダル スリ ブガワンは、
豪華なジャメ アスル ハッサナル ボルキア モスクと
その 29 の黄金のドームで知られています。──引用

[No problem, ChiChi、、、、、、]
[Hope to see you and visit Japan, ChiChi!!]

ああ、リアン
きみは とても いい娘(こ)だね
[グッド!!]

もえあがるような 熱い 真夏の夜に ──
砂漠から 吹き寄せるような 風のなかで

きみは いま
ながい 髪をゆらし
月を
見上げていることだろうか

Desert moon, my daughter

 

 

 

From the bottom of my heart

 

今井義行

 
 

こころの 底から 愛し
こころの 底から 憎み
こころの 底から 恨み
こころの 底から 祈ろうと 思った

私たちの 関係を ──

Do not give up, Yuki.. I will manage…  Do not think many things…
空白空白空Do not worry…Pleaseeeess
空白空白空白空白空白Pleaseeeess… … … …

Pleaseeeessが 尾をひき こだま している
悲鳴の、ように

言ってることが 毎回ちがうじゃないかと
私は アルジェリーに 言った

From the bottom of my heart
こころの
底から


ほんとです、と
あなたは 言っているのだろう、、、、

信じたいよ。
12月にはクリスマスを 1月にはニューイヤーを
いっしょに マニラで 祝福したいのだ、と言うのだね。

いま、写真が4枚
送信されてきた アルジェリーが
大きなショッピングモールの白い壁に凭れて
少し 寂しそうに 微笑んでいる写真

結婚式は 4月か5月か6月に
順延になりそうだ、、、、
出稼ぎ労働者の 長女のリアンが休暇を許されないからだ

でも 私は 複数回 渡航する費用がないよ

Goodmorning, Yuki I will pay your ticket on the month of our wedding nextyear…
it could be in the month of april, may or june ,
because Rian need to be there… Rian not allowed to go Philippines on january.
Lets think the happiness on december.. we will celebrate christmas and new year together with my family

12月にはクリスマスを 1月にはニューイヤーを。

結婚式は いつだよ
晴れて 法廷で 独り身になれたのだろう?

言ってることが 毎回ちがうじゃないかと
私は アルジェリーに 言った、が
正直 うんざりする ことも あったのだが

こころの 底から 愛し
こころの 底から 憎み
こころの 底から 恨み
こころの 底から 祈ろうと 思った

Please do not worry…….. I am working for our future believe me.!!!!
You and me in Japan….
You and me in japan….

空白空白空白空白空白空白Pleaseeeess… … … …

 
わかったよ、アルジェリー、、、、、、、、、

 

 

 

ヴァギナのかたち(Video Sex)

 

今井義行

 
 

凝視(みつめて)してください
1枚の ガラス液晶を 透(とお)して
あなたの
孤独の 聲がする
I want to live with you, Yuki !! I feel lonely Yuki… I like also new environment..
I miss you being together…
私は 1点を みつめる
そこには あなたの ヴァギナがあって
ひくひくと 痙攣している
きれいに 剃られて いるので
丘陵状の そのかたちが はっきりと わかる
アルジェリーは
丘陵状の 左右対称の膨らみに
2本の指を添えて グラインドさせる
2本の指を添えて グラインドさせる

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私は 1点を みつめる私は 1点を みつめる

「Eat me, Yuki !!」
「食べるよ。」

丘陵状の そのかたちの1点に 光るものあり
丘陵状の そのかたちの1点に 光るものあり

私は その光をすする私は その光をすする
1枚の ガラス液晶を 透(とお)して
高い音をたてて その光をすする・・・・・・・・・・

「オイシイ !!」
「オイシイ !!」

アルジェリーは「ここちよい !!」という言葉を
「オイシイ !!」だと 解釈している

丘陵状の そのかたちの1点に 光るものあれ
丘陵状の そのかたちの1点に 光るものあれ

私は 1点を みつめる
私は その光をすする私は その光をすする

 

 

 

愛と平和

 

今井義行

 
 

冷蔵庫のなかにあるもの全部
食べてしまった後で
泣いてる

愛と平和 が ほしい ──

「愛」

「平和」

べつべつに
ならべて それからよせて。

飢えている私は
とおい あなたと暮らしはじめようというのだ

約束の時間に
ビデオ画面で 通話 ──

「何してるの、ユキ?」
アルジェリーが 語りかけてくる
白いキッチンに
真っ黄色のTシャツ
褐色の肌に よく合う配色だ

「テイクアレスト、オンザベッド」
「テイクケア、ユキ」

「ぼくのからだをあまり見ないで、、、、
食べすぎて とても 肥ってしまったんだ、、、、」

私は 大きな西瓜が1個入ったような自分のお腹を反射的にかくした
なぜ そんなに 食べすぎるのか
物理的な距離だとか時差だとかを
埋め尽くすように 食べるのか?

ビデオ通話では わかり合いづらいものがある ──

「I miss you、、、、、、」

私は 沈黙する

「恥じる必要なんてないよ、ユキ
あなたが肥ろうが 痩せようが
禿げようが 足が1本なかろうが あなたは、あなただ」

「ありがとう、アルジェリー」

「2019年の12月23日から
2020年の2月2日まで 40日間私たちはフィリピンで過ごします
私は とても エキサイトしています」

「そして1月26日 日曜日は結婚式だ」

「その間に 私たちはボルケイビーチヘ行く
娘たちも いっしょにね」

そんなに長い期間 一緒に過ごすのは 初めてのことだった

「I miss you、、、、、、」

「I miss you too、、、、、、」

ビデオ画面での 通話は 20分くらいで終わる ──
時差が 6時間あるので
アルジェリーは 昼食後 ふたたび仕事に戻るのだ

「ヴェリィヴェリィヴェリィ、ホットヒア」

「I miss you in bed、、、、、、」
「I miss you in bed、、、、、、」

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

訪問看護ステーションの末吉さんが 訪ねてきた日
血圧測定 検温をしているとき
私は「じつは 来年 結婚するんです 」と言った
「こころの支えがあるのは良いことだよ、、、、、、」と末吉さんは言った
「お金 あとどれくらいあるの?」
「、、、、、、、、、、」
「生活保護を受けるとして
夫婦共倒れに ならないために
入籍してから 生保申請するのが良い 奥さんも受給できるから」

「愛」

「平和」

べつべつに ならべて
それから
よせて

冷蔵庫のなかにあるもの全部
食べてしまった後で
泣いてる

愛と平和 が ほしい ──

「彼女は 工場で働きたいと 言ってます」
「すぐには 見つからないだろうねえ」
「日本語は 堪能なの?」
「いいえ、、、、、、、」

「すぐには 見つからないだろうねえ」

約束の時間に
ビデオ画面で 通話 ──

愛は ふかい
平和は ひろい

「ぼくの日本の友人たちが心配してくれている、、、、、、、」
「何を、、、、、、?」
「生活について、、、、、、、」
「ノウプロブレム
ネガティブな思考は しないこと
メモリアルデイに むけて
ちからを あわせるの」

「I miss you in bed、、、、、、」
「I miss you in bed、、、、、、」

アルジェリーは 仕事からあがって
シャワーを浴びている

水しぶきが こちらに撥ねてくる勢いだ
42歳の
フィリピーナの

まるい 乳房が 揺れている

愛と平和 が ほしい ──

「愛」

「平和」

べつべつに
ならべて それからよせて。

飢えている私は
これから

これから
とおい あなたと暮らしはじめようというのだ

 

 

 

聖ニノ像

 

今井義行

 
 

私たちは 1度は 離れたので
そして
私はまた 無宗教者 だったので
エンゲージリングとキッチンウェア以外のもの
例えば
いのりの 象徴

聖ニノ像は
失くして しまったのだ

アルジェリーは
ビデオ通話で「一緒に写ってる写真を
プリントアウトしてください」と言った
私は「データは殆どないんだ」と言った

すると あなたは
「じゃあ ニノは?
ニノは どこにあるの?」と言った
私は「ニノは、わからない」と言った

「ニノはどこに? ニノに
いのってほしいの」とあなたは言った
「ニノは 聖人なんです」

「イエス、アイアンダースタンド」
(ごめんよ、アルジェリー、、、、)
「古い アイフォンから
写真のデータを たくさん見つけたわ
それをプリントして
提出書類に 添付します」

結婚式は 早まって
2020年1月26日 日曜日になった
あなたは 教会結婚式を 夢みていたが
私が クリスチャンでないので
多目的ホールでの 市民結婚式になった

「調べてみたけど
フィリピン式の 結婚式は 複雑そうだね」
「ノウ !」
「そう ?」
「きれいに 書類をそろえれば だいじょうぶよ
きれいに、、、、」

私たちが使っているのは
WhatsAppという コミュニケーションアプリだ

中東では これが主流のようだ
WhatsAppの ビデオ画面の中で
あなたは 純白のガウンを夢みている
多目的ホールには
家族や 親戚たちの祝福がいっぱい !! 「ニノはどこに? ニノに
いのってほしいの」とあなたは言った
聖ニノ、もしくはグルジアの亜使徒光照者 ニノは、4世紀のグルジアにキリスト教を伝道・紹介した女性である。※引用
多目的ホールには
贈られた 花束がいっぱい、、、、
「ユキ、何処にいるの ?
花束が まぶしくて まわりが見えないわ、、、、」
「アルジェリー、
ぼくは ここに 居るよ !!
あなたが さがしていた 聖ニノ像も
ほら、ここに あるよ !!」

1度は 失敗してしまった 結婚
1度は 離れてしてしまった私たち
今度こそは 幸福に ならなきゃね

多目的ホールには 讃美歌がなりひびく
長女のリアンが
次女のアンジェラが
三女の ペンペンが
あなたのまわりを 輪になって踊ってる
「Congratulations、ママ !!」

私は その輪の真ん中に
聖ニノ像を そっと 置く
「私たちみんなを どうぞ 護ってください !!」

「ユキ、あなたの部屋を 写真に撮って
送って頂戴 ──」
「いま用意するから 待ってて」
「はい」
「送ったよ これがぼくのアパートメント
1階で ここが窓
ここがキッチン ここがユニットバス
ここが ベッド ──洗濯機は置けない造りなんだ」

「ノウプロブレム
私は 洗濯物を手洗いするし
窓辺に 蘭の花をかざるし
きれいに ベッドメイキングします
日本に 行ったなら」

(アルジェリーが 日本に滞在するためには
入国管理局が発行する
在留資格認定証明書が 必要不可欠である

実は この認定を受けるのが難しい
日本人とフィリピン人の
国際結婚の場合
まず 偽装結婚が疑われるからだ、、、、)

そんな話を いつだったか
アルジェリーに したことがあった

「なぜですか ?
私たちは リーガルに きれいに
話を進めているのに なぜですか ?」
「入国手続きを 穢してしまった人たちがいるんだ」
「、、、、、、
私は あきらめません
私たちは 何ひとつ
悪いことをしていないのですから
We only pray !!」
「そのとおりだ
私たちが 裁かれる 筋合いはない」
「私たちは 真剣に
メイクラヴをした 私たちは私の家で
いっしょに
食事をして いっしょにシャワーを浴びた」

今度こそは 幸福に ならなきゃね

多目的ホールには 讃美歌がなりひびく
長女のリアンが
次女のアンジェラが
三女の ペンペンが
あなたのまわりを 輪になって踊ってる
「Congratulations、ママ !!」

「Congratulations、パパ !!」
WhatsAppの ビデオ画面の中で
あなたは 純白のガウンを夢みている
それは とても正しい 夢だ

「アルジェリー、おいで !!」
私は 画面の中から あなたの手を強く握って
引っ張り出す
「アルジェリー、おいで !!」

あなたは 私のアパートメントの1室の
貧しい ベッドサイドで
純白のガウンを ひるがえしている

アルジェリーは しばらく
呆然としてから 頬を昂揚させて
私に言った
「この部屋をきれいに アレンジメントします !!」
「うん、まかせるよ !!」

「それから私、
ベッドサイドに 聖ニノ像を飾ります──」