SF

 

爽生ハム

 

 

近所のSFに連れていかれた
爆破が流行っていて
死んでも死にきれないようだ
偽の死の体験がさかんらしく
若者はまずは一回死ぬのであった
それは叫びたい思いの抽出だった
思い浮かべたい人の抽出だった
不要なものの見極めでした
そこではロボットと踊れるらしい
ロボットは大抵
天蚕糸で引っ張られていて
みんなの妻やみんなの夫が
外出中の僕らめがけて
天蚕糸を吐いているのであった
ロボットに命令をして
まずは一回死ぬのであった
死ぬときはだいたい叫びである
だって僕らは若いから
声もかけずに死ぬこともある
僕らは不謹慎だから
みずみずしいから示される美しさ

僕らはもう若くない
今は
若い人の為に探している
もう一度近所のSFに行きたい
近所のSFを知らないか
僕らの近所はどこまでのびた
爆破を確認しに行こう
なんせ死にきれないからね
放物線が見える
あれはなんだ 星 鳥 トマト 銀貨
日用品でも命は守れる
日用品しか僕たちには必要ない
煙がでてるだけでSFだと煽るな
スモーク焚いて踊り狂い
昔のように曇ってる
美しくはないけどしょうがない

 

 

 

Rhythm,Of,The Rain  (11月へ、向かう想い)

 

今井義行

 

 

11月の 俄雨は 蔵前橋通りに
気ままな 音符に なって降り
傘を さすのも いいけれ do
傘を ささずに
音符と 戯れるのもいいも の

ば ら ら ら ば ら baっ

広島生まれで ないけれど、っ
Rhythm,Of,The Rain じゃけん

脳の 血管が 燃えたつ 感じ
Rhythm,Of,The Rainじゃけん

その ば ら ら baっ laっ baっ・・・・・・・・・・・・が

わたしから 隣の人への おくりもの です
踊ってしまえば それで ええじゃないかい

隣の人って 誰ぁれ それ、は、
見渡したって いないじゃない
あ たとえ あ ば ら らっ、

「涙そうそう」の
<いちばん星に いのる
それが わたしの癖になり・・・・>と いう
ところが すきな ひと とか

と いう 気がして なりません
近くて遠かっ、た の だ la la ら

ら、la、ば、la、 la らっ la ばっ

≪わたし、ね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
閉鎖病棟にいたことがあり 同室の若者から
閉鎖病棟から 開放病棟へ 移ると言われた
病歴をひけらかす 若者を わたしは嫌った≫

急に 去年の 退院日 甦えli・・・
Rhythm,Of,The Rain じゃけ N

相手の 口から 「いままで 挨拶
ひとつせず もうしわけありませんでした
ここで 消えますが これからもよろしくお願いします」
と いうことばが でた toki

「これからもよろしくお願いします」と わたしも言った

あのこが よく 聴いていたのさ
「涙そうそう」の
<いちばん星に いのる
それが わたしの癖になり・・・・>と いう
ところを ne !!

でも、わたし、ね・・・・・・・・・・・・・・・・
病歴ひけらかす 若者、嫌ったne !!

わたしのなかには銃弾(タマ)があり
ゆずれぬこころは ゆずれぬままに
わたしは ゆずり葉に なれないさ

ば ら ら baっ laっ baっ・・・・・・・・・・・・

わたしのなかには銃弾(タマ)があり
ゆずれぬこころは ゆずれぬままに
わたし、ゆずり葉に なれん mon

深夜の天空の真下 燦々と タクシーは はしりぬける
すみだの方へ と 煌めくタクシー

ら、la、ば、la、 la らっ la ばっ

隣の人って 過ぎ去るひとか さ らば 薔 薇 さん

でも あなただけは 「個」で。 ひかりの縞のなかにね
さっきまで いた あなたは
あなただけは ne・・・・ あなただけは ne・・・・

「また、来週にね」だ nante 鈴、ふるえるように 呟いて
あなただけ は 帰らないで ── ne・・・・ne・・・・
君、恋し

手をとりあって隅田川沿いにあるきたいけど

言問橋の 向こうへ
君、恋し

手をとりあって
露地に入り
深夜の 熱帯魚を
観たいけど na

吾妻橋の 向こうへ
君、恋し

≪閉鎖病棟にいたことがあり 同室の若者から
閉鎖病棟から 開放病棟へ 移ると言われた
病歴をひけらかす 若者を わたしは嫌った≫

相手の 口から 「いままで 挨、拶
ひと つせず もう し わけあ、りま せんでした
ここで 消 えますが これからもよ、ろしくお願いします」
と いうことばが でた toki

「これからも、よろしくお願いします」と わたしも言っta

ば ら ら baっ baっ baっ・・・・・・・・・・・・

俄雨に遭って
体のうえの要らないものが剥ぎ取られte
想いは
買った牛乳と共に
体のしたに抱いているのde
牛乳パックのなかの
生乳が ぴちゃぴちゃする・・・・・・・・ pi cha pi cha、

ひとの 口から 「いままで、挨拶
ひとつせず も う し わ け あ り ま せ ん で し た
こ こ で 消えますが これからも よ ろ し く お 願 い し ま す」
と いうことばが でたころ
わたしは 何も いいませんでした

別れ際のよろしくお願いします、ka。
儚い声の ひとは せかいのなかni
ずいぶんと たくさん いるんだna
と まつげを 瞬かせたものでしta

ば、la、ば、la、 la らっ la ばっ

わたしのなかには銃弾(タマ)がある

別れ際のよろしくお願いします、を
どのように うけとめたら いいno
ゆずれぬこころは ゆずれぬままに
わたし、ゆずり葉に なれん mon

虹、まねて 水平に 腕をひらいて
胴、軸に 回転運動を してみると
音符たち は kirakira しながら
kerakeraしながら 落ちる・・・・・・・・

ことばは 破片です

広島生まれで ないけれど、っ
Rhythm,Of,The Rain じゃけん

わたしは でんわを まいにち します。

わたしは でんわを まいにち します。

それは 老いた ははへの でんわです。

「おかあさん・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・はい、」

いま ははの 声が

らん lan らら lan

やわらかい骨片として
湘南海岸のなみうちぎわに散らばっていきます

その日は朝から晴れていた
9月のころの想い出、da、
湿度は彼岸花より渇いてた
破片は立ち上がり繋がった
*
ひがんばな
機上の如き
空・街・野─

ははのはか
何処の国に
建つみらい

ひがんばな
機上の如き
空・街・野─

ははのはか
何処の国に
建つみらい
いま、は名残り惜しくて
 いま、を更新しているよ・・・・・・・・・・・・・・って、ne

「まだわかい ケアマネージャーさんが いままで よく
がんばりました、と 表彰状を もってきてくれたから」

ベッドに 還り 胸おさえ
11月の雨を 聴いています
その頃 わたし みらいの
何処に いるのでしょうか
あかるく 老いて 戯れて

らん lan らら lan

その らん lan らら laaa
・・・・・・ が
それが、ね
わたしから
隣の人への
おくりもの・・・・・・

ゆずれぬこころは ゆずれぬままに
わたしは ゆずり葉に なれないよ

その らん lan らら laaa
・・・・・・ が
わたしから
目のまえの 総ての人への
おくりもの

おくりものなのです・・・・・・・・・・・・が、

ゆずれぬこころは ゆずれぬままに
わたし、ゆずり葉に なれん mon

広島生まれで ないけれど、っ
Rhythm,Of,The Rain じゃけん

わたしは、11月7日の、午前10時すぎに閉鎖
病棟をあとに致しました。空はよく晴れていた。
入院初期に、血液中のアルコールを解毒されて
いく中、わたしは詩人としての精神性まで専門
医療機関に解毒されてはならないと思いました。
退院後は、退院したその日だけ安堵の気持ちが
あり、その後は体は回復したにしても心はつく
づく疲れていることに気づきました。けれども
ひとつひとつの空間の中でひとりひとりの人と
一緒に生きてきたか、と・・・(2014 November)
*フォルダーに memo の 断片をみつけた

脳の 血管が 燃えたつ 感じ
Rhythm,Of,The Rainじゃけん

わたしは 皆と ささえあえたらna

わたしは 皆と ささえあえたらna

 

 

 

cover 覆う

 

今朝
めざめた

今朝もめざめた

カーテン
から

ひかりは
漏れて

天上に

ひかりが
揺れるのをみた

やぶれるもの
ほころびるもの

それはヒトのいのちだろう

いのちを物語で
覆うな

覆うな
覆うな

鳥たちは裸で佇ってた

鳥たちは
歌っていた