michio sato について

つり人です。 休みの日にはひとりで海にボートで浮かんでいます。 魚はたまに釣れますが、 糸を垂らしているのはもっとわけのわからないものを探しているのです。 ほぼ毎日、さとう三千魚の詩と毎月15日にゲストの作品を掲載します。

見ようとした見えないもの

 

工藤冬里

 
 

打ち壊しは見えないがConfuciusは見える
サラ地も口座も見えないが長者を路頭に迷わせる良心は見える
見えるのはディスプレイ、見えないのはファクトリー
裁かるゝジャンヌ、
ブレッソンが嫌ったドレイヤーの見ようとした見えないもの
エロイカをバックに騎兵が展開する
ヤツデの葉見えない大塩平八郎
見えないローザ
見える結婚
〈それは私のこと
そしてそれはこの世のこと〉
見える
その方法
カエルを上って来させることまでは彼らも出来た

 

 

 

#poetry #rock musician

休み明け ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 001     kouichi さんへ

さとう三千魚

 
 

空に
雲が

ひろがっている

どこに
咲いているの

くれないの花
紅い花

空を見あげてる

 
 

***memo.

2025年6月1日(日)、
水曜文庫にて開催した”無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第2期、 1個めの即詩です。

タイトル ” 休み明け ”
好きな花 ” つつじ、紅い ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

つなぐ ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 127     tokihisa さんへ

さとう三千魚

 
 

つなげないだろう

なにも
つなげないだろう

ダリアは

佇んでいる
崩れている

なぜ殺すの
なぜ飢えさせるの

なぜ
見捨てるの

なぜ声にならないの

なぜ
声に

ならない声で言うの

なぜ
呻くの

なぜ
白いの

なぜダリア白いの
なぜダリア白いの

ダリア
咲いている

佇んでいる
崩れている
叫んでいる
呻いている

 
 

***memo.

2025年5月29日(木)、
自宅にて

“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 127個めの即詩です。

タイトル ” つなぐ ”
好きな花 ” 白いダリア ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

冬 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 126     maiko さんへ

さとう三千魚

 
 

秋が終わり
冬の始まるころ

天辺が
白く

光るのを
見たことがある

あれが焼石岳と教えてくれたひとは
いない

もうみんな
いない

冬は
言葉がない

紅い椿を胸に抱いている

焼石岳の
天辺を

白く光らせ

紅い椿を
抱いて

雪の細道を行くひとがいる

 
 

***memo.

2025年5月28日(水)、
自宅にて

大磯 ” soui ” 詩をひらく、の後で

“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 126個めの即詩です。

タイトル ” 冬 ”
好きな花 ” 椿、紅い花 ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;