Sanmu CHEN / 陳式森
在寂靜之中
炭
黑色
黑暗
就是
以後的
火焰
2025年7月15日
近頃 私 何かが おかしい
何者かに駆り立てられて
あるはずの階段を踏み外す不穏
ネット上の所謂正論を、
自分のこと言ってるんだって思い込む勝手に落ち込む
世界は正常で、異常なのは私なのだと
常に何かに怯えている
泣きたいとは思わない
死にたいとも思わない
芥川の言う、唯ぼんやりした不安
夕飯の支度が出来ない 何もかも
何から手を付けたらいいのか、わからない
一向に物の減らない部屋
乱雑に積まれた紙の束
生きている人たちがいるから
散らかっている
片付かない
それじゃ部屋が呼吸できない
部屋が死んでしまう
かわいそうだ
部屋に謝れ
結局おかあさんに、だらしないって怒られる
今まで関わった全ての人に恨まれている
いずれ復讐しにやって来る
全て私のせいです
壊れそうだ壊れそうだ壊れそうだ
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
もうすぐ決壊する
自分の手の指の皮を噛み千切って食べたら血が滲んだ
こうして血の味のする日常の些細な綻びから
世界は壊れていく
ここのところ
夏バテか
走らなかった
検診でバリウムを飲むから
今朝は
なにも
食べなかった
水も
飲まなかった
すこしだけ
身軽になって
河口まで走ってみた
ゆっくり走ってみた
河口には白い雲を被った不二がいた
鮎の稚魚たちか
群れて泳いでいた
燕たちが低い空を餌を求めて飛びまわっていた
子どもたちが待っているだろう
帰りは
歩いてきた
ゆっくり歩いて帰ってきた
義母の仏壇に女は花を供えていた
灯籠の蓮の花の絵がゆっくりまわっていた
庭のカサブランカの花弁の
地に落ちて
残った雌しべの
突きでていた
尖端が濡れて光っていた
#poetry #no poetry,no life
折れるといたな
なにやっとるん?
イヤフォンで聞こえないようだ
少し口裂けて
八重歯黄ばみ
頰に金の生毛
目が青い
おーとかやーとか
うわべの呼びかけでは
目を合わせようとしない
爪を噛んでいるのか
見たことはある、当然
何なのかわからない
斜めからの風にやられる
うずくまる
茶器にも似て
肌触りでしかわからない
突然
振り下ろしやがる
顔面擦傷
ゲンタマイシンを処方
慶安丙午の生まれだと
どうも気性が荒い
お前には何がある
早く早くと迫るが
案外うわの空
腫瘍の字が書けない
打ち込めば済む
投げ出して夏
関わらない
知らないふりをすると
付いてくる
邪魔なんだがやはり