ねむってた
新幹線は
小田原を過ぎたろう
テロップのニュースには
この国の首相の言葉が流れていた
痛恨の極みだ
激しい憤りを覚える
罪を償わせる
言葉の専門家だ
政治家は
憎悪を誘導する
先頭に立っているかい
そのヒトは先頭なのかい
ねむってた
新幹線は
小田原を過ぎたろう
テロップのニュースには
この国の首相の言葉が流れていた
痛恨の極みだ
激しい憤りを覚える
罪を償わせる
言葉の専門家だ
政治家は
憎悪を誘導する
先頭に立っているかい
そのヒトは先頭なのかい
雪のなか
歩いた
四谷の駅で
雪が降るのを見ていた
駅には
汚れた毛布にくるまり
うずくまるヒトがいた
みんな
通り過ぎた
わたしも通り過ぎた
雪の下に
ひとびとはいた
昨夜は
荒井くんと
薬師丸ひろ子の唄を聴いた
綺麗だった
ゆき
です
道に足跡がありました
そのヒトの庭にも
降って
いるでしょうか
雪国のゆきを知っています
灰色の空の
下に
生まれたのです
いつまでも
見ていました
なにも
言いませんでした
母は
見ていました
ことばの向こうに
降るものを
サハリン島の
子守唄を
聴いた
今朝
橋を渡るとき
聴いていた
ブールー
ブールー
ブールーブールー
そう
母は
唄っていた
橋を渡るとき
川崎の街がみえた
たくさんのビルのうえに
灰色の雲と
空が
ひろがっていた
灰色の空が光っていた
突堤を
見ていた
突堤は
海のなかに佇って
いた
風が渡っていった
岸から
風が渡るのを
見ていた
かもめが
旋回していった
磯ヒヨドリは餌をついばんでいた
この
ひかりのなかで
生きて死ぬんだと
おもった
突堤は波にあらわれていた
突堤は
きのう
海で
突堤をみてた
そこに
磯ヒヨドリがとんできたのさ
紅い腹と
青い背中の雄だ
声は
なかった
鳴かなかった
堤防の
釣り人が残した
オキアミをついばんでいた
必要なのは
突堤と磯ヒヨドリだ
あとは
置いていく
このまえ
気づかなかった
お茶の水の
病院の
まえにたっていた
王女よ
悲しい横顔だ
くじらなのかい
くじらだったのかい
きみは
泳いでいた
くらい海の底を泳いでいた
ひかりは
過ぎた
ゴーゴーと鳴っていた
熱海を
過ぎていった
しない
処理しない
整えない
その男は
しない
なにも
処理しない
整えない
ゆきを
みていた
あさにはゆきをみて
いみ
のない
意味のない世界をみた
木を
みた
木を見上げていた
そこにいた
そこに
佇っていた
昨日は
三栄町の公園の
ベンチで
休んだ
お昼頃だったかな
小さな子をブランコにのせる
若い母親がいて
弁当を食べる
勤め人たちが
いた
木の枝には
ハクセキレイと雀がいて
地面に
鳩たちはいた
夕方
お茶の水の病院のまえに立つ木を見上げた
うなばらを
みてた
朝に
青い
海原をみていた
風がふいて
水面に
波紋がひろがっていた
いくつも
波紋はひろがった
青い青い
青い青い青い
波紋はひろがった
それから
シレトコ半島の漁夫の歌を聴いた
失われた民の歌だ