海を
見ていた
突堤を見ていた
テトラポットが波に洗われるのを
見ていた
空を見上げていた
雲は
生まれて
流れていった
見つめて
いた
君を
見て
いたかった
流れてゆくものたちのなかにいた
きみは
流れていった
きみは消えていった
海を
見ていた
突堤を見ていた
テトラポットが波に洗われるのを
見ていた
空を見上げていた
雲は
生まれて
流れていった
見つめて
いた
君を
見て
いたかった
流れてゆくものたちのなかにいた
きみは
流れていった
きみは消えていった
鳥が
鳴いている
椋鳥かな
ピッ
ピッと
鳴いている
鳩たちは
地面を歩いている
食べ物を
探しているのだろう
まだ
公園の地面に落ちているものを
食べたことが
ない
でもいるんだろう
そんな人たちも
光は激しく振動していた
東京だった
雲なの
かな
森だった
のかな
夢のなかを歩いていた
歩いて
いたんだ
目覚めたらこだまは
東京だった
森は夢のなかにあった
雲も
流れていった
森も雲も流れていった
過ぎ去るもののなかに
流れ去るもののなかに
森はあった
森は
今日は
ひかりで帰ってきた
昼過ぎに
帰ってきた
白い雲が
ぽかんと浮かんでいた
流れて
いった
モコは
飛びついてきた
岡花見さんから
白い手紙が届いていた
チェンバロと一緒に
リコーダーでオトテールのロンドを演奏した
そう書いてあった
忘れてしまった
きみのことも
大切なことも
忘れて
しまった
大切なことも
大切でないことも
ばかな
ばかげた
男がいるよ
いつも
ここに
いるよ
今朝
目覚めて
カーテンの隙間から空をみた
曇っていた
曇った空があった
ふたりだけの時間
という
冊子を
山下徹さんから
いただいた
ボクと
えっちゃんが
登場した
日録だった
2014年6月11日から7月19日までの
日録だった
ヒトに渡すコトバがあった
売りものではない
テレビ放送ではない
夕方には
モコと散歩した
西の山に
日が沈むのをみた
空が橙色に輝いて
山の縁がしろくひかっていた
西の山をみる
いつも
みる
なんどもみる
その向こうになにがあるのか
だれがいるのか
懐かしい場所がある
笑っている
そこにいる
荒井くんの
部屋は駒形にあり
通りの向こうに
隅田川が流れている
深夜に
ラモンテ・ヤングを
聴いた
竹田賢一も聴いた
いつだったか
挽歌なのですかと聞いたら
そのヒトは
はい
とこたえた
桑原正彦は電話の向こうで
しずかに話した
語らない
なにも
話さない
大切なことは
すこしだけ
ポケットにいれて
歩いていこう
すこしだけ
ポケットに
いれて
見上げていた
暗い空に
星が光っていた
小さな星がたくさん
光っていた
夜空をみていた
小さな星を握っていた
バー鳥渡で
飲んで
歩いて
いた
いつだったのか
どこ
だったのか
なぜそんなに飲むのか
わからない
遠くの駅で
会田誠さんをみた
寂しい
作家なのだと思った
深夜の街を歩いた
地図を持たないで歩いて
いった
写像をさがしていた