すでに
あったろう
空はすでに
あっただろう
ヒトや
メダカや
朝顔の生まれるまえに
空はあったろう
空色の
朝顔の花も
午後にはすっかり萎れてしまいます
このところ毎日
夕方に水を撒いています
そういった
そのヒトの生まれるまえにも
すでに
あったろう
空はすでに
あっただろう
ヒトや
メダカや
朝顔の生まれるまえに
空はあったろう
空色の
朝顔の花も
午後にはすっかり萎れてしまいます
このところ毎日
夕方に水を撒いています
そういった
そのヒトの生まれるまえにも
砲弾を
撃ち込む男も
死んでゆく
あの子供たちも
ヒトかい
母は泣き叫ぶだろう
父は
死ぬ覚悟で銃をとるだろう
ヒトなのかい
彼らもヒトなのかい
無言の
ない言葉を語れよ
静かな
ない言葉を語れよ
死者たちに語れよ
死者たちに語れよ
今朝も
ブロック塀の写真をみた
広瀬さんの
ブロック塀だ
鈴木志郎康さんは
「ブロック塀」性の発見といった
大衆が積み上げてきた
ものなのだと
いった
興味や
関心だけで
30年
ブロック塀を
撮りつづけられるか
そこにアガペはある
午後には
居間の
床に寝て
ソファーに眠る
モコを見ていました
昨日は
ぼたるさんの墓参りで
墓石に
ビールをかけ
青空の下
乾杯しました
煙草を線香にしました
墓石のむこうの田圃の水面を
つがいのハクセキレイが横切るのをみました
今朝も
写真をみた
阿佐ヶ谷の
ブロック塀が写っていた
無意味だと言った
模写の対象だと言った
紙幣だと言った
ブロック塀を
抜けて
朝に
帰れば
テーブルには
昨日のコーヒーカップがあった
意味に満ち溢れた電車で
帰ってきた
満ち溢れていた
今朝
写真を見ました
広瀬さんの
鎌倉の写真を見ました
夕方の海に
ヒトの影は小さく
ブロック塀のこちらに
紅いオシロイ花が咲いていました
そこに
光るヒトが佇っていました
遠くを見ていました
つづることは
このヒトを書くことでした
雲
かな
空も
そうかな
見あげていたな
石ころも
かな
石ころも
そうなのかな
軒下で
並べていたな
そして
いつまでも見ていたな
変なこだねえ
このこは
といわれた
よい
ものは
そこにいた
よいものはそこにいた
朝
浜辺を歩いた
お昼には
冷製パスタを作った
レモンとオリーブ油と岩塩とで
味付けした
以前暮らした
女のヒトが作っていたパスタだ
それから
散髪にいって
帰って
浴室で冷たいシャワーを浴びた
夕方には
モコと散歩に出かけていったのだ
光って
振動していた
そのヒトはいった
激しく振動していた
のだと
そのヒトから
飛び出して
林のなかで光っていた
それは
わたしたちだろう
深夜に
荒井くんは電話でいった
おめえはなんもわかってねえ
ガザのことも
竹田賢一のことも
そう
いった
残して
きただろう
その男は
残してきただろう
鳥のいる
小さな店の奥にいた
白い歯がこぼれて
ちいさく笑った
小鳥たちが
つぶやいていた
藤圭子が歌っていた
夢は夜ひらくと歌っていた
男は
歩いてきたろう
その男は残してきただろう