おもちゃ
失くした
こどもは
おもちゃを失くしてしまった
そして片隅で
全てがおもちゃになった
世界がデコボコにみえるとそのヒトはいった
名と形に付託する
そこにおもちゃがあった
デコボコの世界こそおもちゃだったろう
そのヒトのおもちゃだったろう
デコボコのおもちゃにさわる
デコボコのおもちゃをにぎる
デコボコのおもちゃで遊んでいた
おもちゃ
失くした
こどもは
おもちゃを失くしてしまった
そして片隅で
全てがおもちゃになった
世界がデコボコにみえるとそのヒトはいった
名と形に付託する
そこにおもちゃがあった
デコボコの世界こそおもちゃだったろう
そのヒトのおもちゃだったろう
デコボコのおもちゃにさわる
デコボコのおもちゃをにぎる
デコボコのおもちゃで遊んでいた
朝
スープをつくります
今朝も
スープをつくりました
最近は鶏ガラはやめて
鰹だしのスープにしてます
野菜は皮付きのままに煮ます
芹も根ごと煮ます
大豆もいれます
ベーコンやウインナもいれます
ことこと
ことこと
煮ます
ことことのあいだに
わたし詩をひとつ書きます
皿をならべました
テーブルに
皿をならべました
テーブルに
皿をならべていました
浮かんでました
空には
白い雲が浮かんでいました
ポカンと
浮かんでいました
あなたのようでした
さよなら
さよなら
テーブルに皿をならべました
テーブルに皿をならべていました
雨に濡れたコンクリートブロックの
写真を部屋にかけてある
広瀬勉さんの写真だ
いつだったか
酔っぱらって高円寺から持ち帰った
雨が降っていた
ブロックはかたまりなんだな
ブロックは街区なんだな
以前もいまもブロックの写真を撮ってる
以前もいまもブロックの写真を撮ってる
ブロックに意味などないだろう
ブロックは記憶だろう
記憶をこの街で見つけた
もう一度この街でみつけた
ブロックは記憶だろう
雨に濡れたコンクリートブロックの写真を
部屋にかけてある
愛の終着駅を聴きました
八代亜紀さんの
愛の終着駅を聴きました
それから
愛ひとすじも聴きました
恋の畦道歩いてきたわ
風もみました
雪もみました
こころの地獄をさまよいながら
愛することしかできないわ
八代亜紀さんは腕を差し出して
歌いました
愛することしかできないわ
そう歌いました
わたしも同感です
愛することしかできません
愛することしかできません
トラフィックの問題ではないのです
トラフィック量の計測の問題ではないのです
愛の問題なのです
今朝
窓辺に小鳥をみたのです
今朝
窓辺で小さな鳥をみたんです
今朝
facebookでいくつかの写真をみました
会ったことのないヒトたちの
写真がありました
そこには
土がありました
雪がありました
水がありました
草がありました
ヒトがいました
雲がありました
青い空がありました
たぶんなにも伝わらないと思います
わたし
伝わらないことばを書いて
ひとかけらの場所に佇ちたいのです
土がありました
雪がありました
水がありました
草がありました
ヒトがいました
雲がありました
青い空がありました
夢のなかで雪をみました
暗黒のなかから雪が
降ってくるのをみていました
夢のなかで
みあげていたのでしょう
白い線となって
いくつもいくつも雪は降ってきました
浜辺を歩きました
昼間
浜辺を歩いていました
浜辺では
カモメが飛ぶのをみました
シュロの葉が揺れるのをみました
波が打ち寄せるのをみました
波がテトラポットに砕けるのをみました
突堤をみました
突堤をみていました
突堤に水平線が重なるのをみていました
すべては
流転でした
流転しているものをみているのだと思いました
流転をそのままいきるのが旅人だし
旅は流転をそのままことばすることだと思いました
カモメが飛んでいました
カモメは首をひねって飛んでいきました
乳首をみなさい
乳首の並んでいるのをみなさい
小さな乳首をみなさい
その小さな乳首を数えなさい
その小さな乳首を数えなさい
産毛のなかに
肌色の地平がひろっていた
その産毛のなかに潮騒が鳴っていた
カモメは飛んでいた
カモメが飛んでいった
砂を
数える
微細な
微細な砂を数える
数えていた
膨らんで
いた
ちいさな乳首が膨らんでいた
二列にならんでいた
膨らんでいた
乳首を数える
ちいさな乳首を数える
やわらかい産毛の下に
肌色の地平はひろがっていた
数えていた
歩いていた
野を歩いていた
手を握っていた
手を硬く握っていた
野を歩いていたのだろう
手を引かれて野を歩いていたのだろう
歩いていたのだったろう
母に会いに帰れと書いてあった
秋田の
姪からのメールだった
手を引かれて野を歩いていった