昨日
中野の
テルプシコールで
遠い友人たちの
裸を
見た
田中トシは
鳥だね
そう
思った
浮いた裸足の
足の
爪先の
じたばたする
言葉を
持たない
鳥さ
言葉のない声で叫ぶ
鳥は
そっと
地上に降りたつ
無い
言葉を横たえる
昨日
中野の
テルプシコールで
遠い友人たちの
裸を
見た
田中トシは
鳥だね
そう
思った
浮いた裸足の
足の
爪先の
じたばたする
言葉を
持たない
鳥さ
言葉のない声で叫ぶ
鳥は
そっと
地上に降りたつ
無い
言葉を横たえる
東横線
でも
銀座線でも
スマホ
してる
みんな
スマホする
わたしも
する
スマホには
大切が
いる
しろい雲が
ぽかり
浮かんでる
ぽかり
わたし
浮かんで
いる
それで
スマホから
流れて
いく
わたし
雲は流れていった
この
正月には
海を
見てた
カモメたちが
並んで
佇っていた
それから
ヴァントの
ブルックナーの7番の
第2楽章を
なんども聴いた
ぽかぽかの海を見て
なぜ
引き裂かれるのか
わからない
ヴァントは
カモメや愚か者たちを包む泉だった
きのう
海を
見た
空も
見たのさ
夕方には散歩もした
帰って
ヴァントの
ブルックナーの7番を聴いた
第2楽章を
繰り返し
聴いた
刹那に
波は揺れていた
そこに
わたしは居なかった
どうなんだろう
言うべきことがあまりない
ここに帰ってきた
今朝
元旦で
浜辺で
朝日を見たのさ
6時56分
少しだけみんなの
幸せを祈った
帰って
雑煮を食べて
お酒を
飲んだ
夕方、散歩から帰って
ブルックナーの7番を聴いた
それから
ケージのharmony XIII を聴いた
神は
死んだのだろう
年を越す日の
夕食の
あとに
紅白を離れた
誰の
歌なのか
暗い
部屋で
ケージの
harmony XIII を聴いてる
午後の
浜辺で
カモメたちの
飛ぶのを
見ていた
低く
並んで
浮かんでいた
歌はわたしだ
歌はわたしの心の底を飛ぶ鳥だ
風が強かった
モコを
抱いて
浜辺を歩いた
波は砕けて
海面が
光っていた
鳩たちが
いた
白鷺と
海鵜が佇ってた
カモメは
テトラポットに並んでた
空高く
一羽のカモメが旋回していた
刹那には青い水面が揺れていた
青空に
白い雲が浮かんでいた
おととい
かな
もう
おとといなのかな
高円寺のバー
鳥渡で
飲んだ
鳥渡は
写真家の集まる店さ
写真家は鳥だね
詩人も鳥みたいなものさ
写真家は
世界を止める
詩人は
語れないことばを語る
一瞬
飛ぶのさ
爪先で立ち
激しく鳥になるのさ
昨日
水道橋の神田川に
カモメが
浮かんでいた
すぐに
飛んでった
こどものころ
焼石岳に
雪が積もるのを見た
天辺が
白く光るのを
見ていた
白が
世界を覆った
すべてを白にする
残る
わたしも
白にする
ブレンデルに午後
逢う
雨は
止んで
いた
アファナシエフの
ピアノを
聴いて
帰った
ブラームスの118-2だった
雨に濡れた
夜道を
帰った
小さな紅い花が咲いてた
泥酔して
無いところから
われに
帰って
きた
紅い花が咲いていた
鳥の声は聴こえなかった