島影 27

 

白石ちえこ

 
 


千葉県船橋市

ある年。
団地の交差点にあった竜舌蘭。放射状の葉の真ん中から、みるみる茎がのびていき、
あっと言う間に団地の三階に届くほどになった。
やがて大きな花房に黄色い花が咲いた。その巨大さは大昔の恐竜時代の植物を思わせた。
竜舌蘭の開花は30~50年もかかり、そのあとは枯れる、と新聞で知った。
この年、関東のいたるところで竜舌蘭の開花が見られ、新聞の記事になっていた。
火星大接近の年だった。