It’s not me

 

工藤冬里

 
 

春なのに仕事をしない恥晒しの子供はまず立ち上がらなければならなかった
白茶けてきたのは白髪だからだ
アニメの犬のように
守り切ることのできないゲームのように
浅かった椅子を坐り直して
言葉が人を永遠に助けることができるならば

趣味だけでは豊かになれず
生を存えさせることができない
醤油差しのように坐っていた
体の中に銀があり
137.5度の渦巻に粒子ごと呑み込まれる

アルミの塵取りが光って
失透空色のアレイを片手で持ち上げ
投げ捨てても投げ捨てても
日の出日の入りが重なり
牡丹色系列の重荷は海底に
見えない力なのでそれはセオリーではなく経験

 

 

 

#poetry #rock musician

ひきうす

 

廿楽順治

 
 

わたしの首に掛けられたこれを
なんとみますか

(天下ごめん)

その指先を水でぬらし
わたしの舌を冷やしてください

ぜったいやだね

ふたりの女がうすをひいている
きょうも
なんか命が重たいあたしたちさ

死人のなかから
よみがえってくるものがあっても
(pha!)

この世界の傷はずっとむこうにある

これをみなさんは
(pha!)
いったいなんとみますか

 

 

 

loyalove

 

工藤冬里

 
 

返せないので死ぬしかなくなった
死んでも7対3のケイ素とアルミナと微量のアルカリ土類金に戻るだけだった
骨壷にはカルシウムがギザギザ溶けずに固まっていた
オリジナルと遺伝と後天、三種ある返済方法の全てに当て嵌まる肉は
なかったことにする勾留の晴々
生き返ったら美術はダサい教育を受けるだろう
想像力において不法の人
まことしやかであればあるほど
数式の結構は伽藍であった

 

 

 

#poetry #rock musician