michio sato について

つり人です。 休みの日にはひとりで海にボートで浮かんでいます。 魚はたまに釣れますが、 糸を垂らしているのはもっとわけのわからないものを探しているのです。 ほぼ毎日、さとう三千魚の詩と毎月15日にゲストの作品を掲載します。

落日遲緩,看悲傷臨終

 

Sanmu CHEN / 陳式森

 
 

落日遲緩,看悲傷臨終
樹木內心充沛
雨焚燒著秋天
遲來的醉意,一小瓶
舊居奮不顧身
在新房,我用靈魂漆墻。
尤利西斯,桌上的銀兩在燃燒
神定的時日裡遷徙
帶上循環的水米,
星光被禁,循跡流亡
密語在夜的手中迴流,
峰迴路轉,傾聽。
這時群蛙喚醒了被暗殺的獸骨
昨日之書行將枯萎
落葉,無知的天賦
在交給你之前煙波不相識
鯨落!最初的駭俗,茫茫
受難者!高貴的正面
十月並不言語。

 
二零二三年十月十三日
九龍寨城南門

 

 
 

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墜落無宿

 

長谷川哲士

 
 

お前が少し腰を左側にずらしたばかりに
とんでもない事現金するりと俺の
ポケットから滑り落ちて流れ行くのだ
川に流されどんぶらこどんぶらこ
現金川流れの果ての最果てに
桃太郎と成りて俺ちゃんの
金玉鷲掴みにして引き伸ばし
潰して喰い千切っちゃうのである
悲し過ぎるよ現金泣けるわ
資本主義だよ民主主義だ世
現金川流れ俺ちゃん襤褸アパルトマンに於いて
悶絶
苦い果実のような女のアンダーハーフパートの
センターラインを濡らす為にも
使用してみたかった現金なのだが不幸にしても
まるで他人行儀そして苦しんで寝た振りの図
傍の古臭いブラウン管テレビジョン
点いたままで消しもせず
面倒でね
脳味噌痒くてなし崩しボレロ滞る家賃
巨大化する胃袋ほら経済いかにせん

 

 

 

ねむる人

 

野上麻衣

 
 

起きればとなりに人がいるようになった。
それでもときどき、目がさめた瞬間
となりに人のかたちがみえて
おどろくことがある。

わたし、どこにいる

10年以上つづけたひとりぐらしの、からだ。

大体はさきに
おやすみなさい、をいう番。

くらしはじめた頃は
ねるよー
ねるよー
とひとりでひろい家のなかをまわり
1日のおわりをつげた。

ぐーすか
すーぴー
寝息をたてるころ
となりの人はようやく布団にはいる。

となりの人はあまりにしずかにねむるので
わたしはわたしのまま
ぐーぐー
ごろごろ
起きるまですこやかなねむりをつづける。

それから、おはよう、をいう番。

 

 

 

Reasonable

 

工藤冬里

 
 

柳で作った神輿をハマスの人々が担いでいたま
柳の木で作っ
柳を自分に似たものとして作った
どんなことがあっても良い決定をする事が出来る
雨は蕭々と降り人々は濡れ乍ら公民館に集まっていた
乳香を置いたりしてはならない
小麦2リットルに油や乳香を置いたりしてはならない
劣等感を感じたかもしれないが
捧げるといえばと山ばとは渡りをしない
いえばとでいいから
麦粉
血を流さない麦粉で
電線を通ってゾアルヘ
電線には蜘蛛も
貼り付いた白い空
癒して欲しいと
赦し
白い空に貼り付いた樹々の緑
シルバーの車体の奥に白その奥はピンク
雨滴
白い空に泰山木が中生代の図絵のように貼り付いている
ピンと跳ねた屋根瓦の端が
神輿を担いでいる
雨滴は透明に透明を重ねた汚れ
現実を担いでいた
一日一日の現実を担いでいた
山は白に白を重ねて汚していた
くよくよ
ルーマニアから来た
緑はた易く歪んだ
焼杉君は縦に貼られ
浪板は留められていた
雲は僅かに渦巻を帯びてきた
靴下が一番大事で
夫を殺す
夫デスノートのように緑
車たち
相手を尊重する言い方
過ちを侵させる
過ちを侵す相手を尊重する
分別は英語で
髪型といえばルール
ルールなし
ルールを作ることなく髪を切る

お、ルール、髪切ったの?
寒い
胃が空
服かあ
心の房べり
病院には行けないからなあ
或る日と或る日の違いを確信
或る日は別の日に優っていると
各自が得心していなさい
完全な実現は健康だけです
イリョー行為
高齢になってくると遺された発達は
いつまで生きる雨粒
中に桐は居ない
柳と桐か
しなやかさは昔から
分別は英語で

 

 

 

#poetry #rock musician

汚 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 53     tori さんへ

さとう三千魚

 
 

おととい
かな

朝の庭で
涼しくなったな

そう
思った

モコのウンチをティッシュでひろって
ポリバケツのゴミ箱に

捨てた

モコはこのところ
温かい
サーモンと
キャベツと人参スープと
薬と
サプリしか

食べていないけど

ウンチは
ウンチだった

涼しかった
風が通っていた

ポリバケツの蓋に
茶色のナメクジがひとり角を伸ばしていた

蓋の上に
白い道が光っていた

 
 

***memo.

2023年10月9日(月)、自宅で、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」として作った53個めの詩です。

工藤冬里ライブ「産む男」の日の朝に.

タイトル ”汚”
好きな花 ”サンカヨウ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life