ぼくは
きみがきらい ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 017     haruna さんへ

さとう三千魚

 
 

牡丹かと

おもった
はじめは

そう
おもった

まるく咲いてた
大きかった

きみは
わたしだった

うすいピンクの
おおきな

花だった
芍薬

まるい
わたしだった

 

***memo.

2025年11月22日(土)、
一箱古本市の日に、
静岡市北街道「水曜文庫」で実施した、
“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第44回、第2期 17個めの即詩です.

タイトル ” ぼくはきみがきらい ”
好きな花 ” シャクヤク ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

Mr. Pergamon

 

工藤冬里

 
 

安芸は紅葉の国であった
前夜から申し込んでいなかったので朝のブッフェには与れなかった
食事券代わりの白い小石は貰えなかった
知らない自分の名前が書かれてある筈だった
自分の中の残りの人は死にかけていた
ワインの神が崇められていた
前日までに予約していなかったので面会はできなかった
シュトーレンを託けた
牡蠣は九割がた死にかけていた
爆買いの迫害に耐えた後、スラムのバラムにやられた
狂った母親達はプラカードを掲げた
¿ Dónde éstas?
スミルナはエーゲ海の、彼女らは瀬戸内海の真珠であった

 

 

 

#poetry #rock musician