わたしでない
ものの
底を
とおって
どこに
いったの
おじさんは
蝉の鳴くのを聴いてた
蟻の
歩くのを見ていた
蟻たちが
歩るっていた
わたしでないものの
底をとおって
わたしのいない場所に佇つ
おじさんには
お金は無いけれど
わたしでない
ものの
底を
とおって
どこに
いったの
おじさんは
蝉の鳴くのを聴いてた
蟻の
歩くのを見ていた
蟻たちが
歩るっていた
わたしでないものの
底をとおって
わたしのいない場所に佇つ
おじさんには
お金は無いけれど
みあげると
光って
た
水底から
みあげていた
光って
いた
わたしは
わたしでないものを
とおって
いった
光って
いた
せまい
わたしでないもの
そこを
とおって
わたしではない
わたしは
わたしはない
わたしではない
こだまは
熱海を
過ぎた
ブラームスの
6つのピアノ曲の
第2曲を
くりかえし
聴いてる
休みのあいだに
戦争の映像をみた
わたしと
同じ
ヒトビトが
死んだ
世間のために
無意味に死んだ
たくさん
たくさん
たくさん
死んでいった
たくさん