ススムヨコタさんの
skintoneというCDが届いた
肌の色合いという
そのなかの
カワノホトリノキノシタデという曲をくり返しきいた
滴だった
滴がくり返し落下していた
滴が落下してはじけていた
川のほとりでわたしも生まれた
川のほとりで生まれた
ススムヨコタさんの
skintoneというCDが届いた
肌の色合いという
そのなかの
カワノホトリノキノシタデという曲をくり返しきいた
滴だった
滴がくり返し落下していた
滴が落下してはじけていた
川のほとりでわたしも生まれた
川のほとりで生まれた
深夜
マリア・コゾルポヴァの
ヴァイオリンを聴いている
コトバはない
マリア・コゾルポヴァのバッハ
バイオリンソナタ第3番第3楽章を聴いている
コトバはない
虫がないている
朝には鳥も鳴くだろう
朝
コトバのないコトバを求めるだろう
深夜に
虫たちは鳴いていたのだった
声が
静まる時刻があった
明けるまえの闇のなかに声のない時はあった
一瞬だったのだろう
もう西の山のみどり色にひかって虫たちや
鳥たちが鳴いている
トンビも
ハクセキレイも鳴いている
白い道の
さきに
白い花が咲いていた
正確なサイコロのうえに星がうまれた
無数の星がうまれた
いま
どうしてる
いまきみはどうしてるの
ぼくは
歩いている
そこにいくために歩いている
無数の星がうまれ
白い花の咲くところへ
モコは
出かけるとき後を追った
お留守番よ
そういうと泣き出した
クウウンと泣いた
クウウンと泣いた
その思いがつたわった
嘆きが
胸をふるわして
音となってとどいた
そよぐものがある
そよぐものは風のようだ
吠えない
だろう
花は
吠えないだろう
そのヒトは
この世はデコボコに見えるといった
白い花はここにはないといった
白い花は
どこにもない裂け目だった
白い花が咲いていた
白い花が咲いていた
白い花がデコボコのなかに咲いていた
吠えていた
西の山が
薄緑に浮かんで空は明るい水色となった
日射しを集めて
明るくなるものと消えさるものがいた
まだ生き延びて
夜の足の表で血を吸う蚊がいた
深夜に白鷺が叫び声をあげていた
空は明るい水色となった
西の山が薄緑に浮かんで空は明るい水色となった
白い花が
揺れるだろう
その根元で
虫たちが鳴いているだろう
ハクセキレイも澄みわたった声で鳴くだろう
港で水面は
空の色を映すだろう
突堤の向こうに
空と海がひろがっている
そして夜には
満天に星々がひかるだろう
たぶん
きみとは共有できない
きみには
なにも話したくない
きみには
触れたくもない
きみは
全てを買えばいい
具体的なものと
抽象的なものの全てを買えばいい
デパートには
全てが売られています
全てが売られています
そのヒトは
片隅にいた
片隅に咲いていた
白いタマスダレの
花の
片隅に咲いていた
モコの
足裏の
匂いをかいだ
モコの香ばしい匂いをかいだ
大好きです
大好きです
風がふいていった
モコは公園の芝生のうえを走っていった