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今朝は萩原さんのチェレックの
ゴルトベルクを聴いた

萩原さんは
とぼとぼと立ち返る足取りでいい

といった

この曲に過度な情熱は不要である
ともいった

出獄した河上肇さんは
偶成という漢詩を書いた

老馬は路を知るといえども
という一行があった

 

fine すばらしい 元気な 晴れた

一昨日は
スーパーの野菜に森をみた

それから帰りに
青空の中にぽかんと浮かんだ雲をみた

川面につがいの鴨が浮かんでいた
冷たい風が川面を過ぎた

白木蓮の蕾が膨らんでいた
蕾は細かい毛につつまれていた

空は晴れて風がつよかった

 

 

classroom 教室

夕方から眠ってしまっていた

深夜に
ぼんやりと目覚めた

最近スマホで写真を撮ります

身のまわりの景色を
カメラの向きを少し変えその瞬間を撮ります

そうすると写真がぼけてうつる
このぼけるって何だろう

意識の深層にもう一人の他者がいます

 

 

glad うれしい

帰宅するのをモコはまっている

ドアをあけるとモコは
飛びついてくる

小さなからだで
ぴょんぴょん飛び跳ねる

うれしい
うれしい

わたしもうれしい

そしてモコの首元を
ガルルウと齧り狼の挨拶をする

モコが震えている
モコが震えている

うれしい

 

 

movie 映画

たまにモコを
イタリア風に呼びます

モォーコーモォーコー
モォーコー

モコはキョトンとして
見あげています

イタリアの少年と
映写技師の小父さんの交友を描いた映画でした

モォーコーモォーコー

近くにいるモコを呼びます
近くにいるモコを遠く呼びます

 

 

door ドア

ドアのまえにたっていた

何も持たずに
たっていた

ドアは何も持たないものに与えられた

何も持たないことは
ひかりだった

ひかりだったろう
ひかりだったろう

ドアのまえで
ひかりを灯した

無言のひかりを灯した
失われたヒトたちこそひかりだろう

 

 

save 救う

福島と東北と
沖縄と広島と長崎

戦争で死んでいったヒトたち
慰安婦とアウシュビッツと

だれも救ってなどと言わない

その場所に
もう一度立てばいい

毎時25シーベルトの場所に立てばいい

野原の松の林の陰に
小さな萱ぶきの小屋はない

もう一度
立てばいい

 

 

meat 肉

ギーゼキングの
パルティータを聴いている

第2番ハ短調

シンフォニア
アルマンド
クーラント
サラバンド
ロンドー
カプリッチョ

バッハがライプツィヒに移って
書かれたのだ

愛するひとの心を楽しませるために

肉について言及はない
肉についての言及はない