流れていっただろう
確信して
確かなこととして掴んだ花は
流れていっただろう
むしろ花の流れていくことの中に
花をみただろう
流れていった
流れていった
水の中で花は薄い紙のようだった
水の中で薄い紙のような花に葉脈がういていた
流れていっただろう
確信して
確かなこととして掴んだ花は
流れていっただろう
むしろ花の流れていくことの中に
花をみただろう
流れていった
流れていった
水の中で花は薄い紙のようだった
水の中で薄い紙のような花に葉脈がういていた
今朝は
モリッシーをきいています
I HAVE FORGIVEN JESUSをきいています
月曜日は屈辱
火曜日は窒息
水曜日は軽蔑
モリッシーはうたいます
神を許したモリッシーはうたいます
ぼくはきみのことがまだ許せません
流れて
いた
空から
したたって
流れていた
魚たちと
淵に澱んでうすみどりになった
見あげた水面に青空と太陽がひかっていた
水の底を
流れながらひかりをみていた
流れながらひかりのおどるのをみていた
ひかりを
流れていた
流れていった
ススムヨコタさんの
skintoneというCDが届いた
肌の色合いという
そのなかの
カワノホトリノキノシタデという曲をくり返しきいた
滴だった
滴がくり返し落下していた
滴が落下してはじけていた
川のほとりでわたしも生まれた
川のほとりで生まれた
深夜
マリア・コゾルポヴァの
ヴァイオリンを聴いている
コトバはない
マリア・コゾルポヴァのバッハ
バイオリンソナタ第3番第3楽章を聴いている
コトバはない
虫がないている
朝には鳥も鳴くだろう
朝
コトバのないコトバを求めるだろう
深夜に
虫たちは鳴いていたのだった
声が
静まる時刻があった
明けるまえの闇のなかに声のない時はあった
一瞬だったのだろう
もう西の山のみどり色にひかって虫たちや
鳥たちが鳴いている
トンビも
ハクセキレイも鳴いている
白い道の
さきに
白い花が咲いていた
正確なサイコロのうえに星がうまれた
無数の星がうまれた
いま
どうしてる
いまきみはどうしてるの
ぼくは
歩いている
そこにいくために歩いている
無数の星がうまれ
白い花の咲くところへ
モコは
出かけるとき後を追った
お留守番よ
そういうと泣き出した
クウウンと泣いた
クウウンと泣いた
その思いがつたわった
嘆きが
胸をふるわして
音となってとどいた
そよぐものがある
そよぐものは風のようだ
吠えない
だろう
花は
吠えないだろう
そのヒトは
この世はデコボコに見えるといった
白い花はここにはないといった
白い花は
どこにもない裂け目だった
白い花が咲いていた
白い花が咲いていた
白い花がデコボコのなかに咲いていた
吠えていた
西の山が
薄緑に浮かんで空は明るい水色となった
日射しを集めて
明るくなるものと消えさるものがいた
まだ生き延びて
夜の足の表で血を吸う蚊がいた
深夜に白鷺が叫び声をあげていた
空は明るい水色となった
西の山が薄緑に浮かんで空は明るい水色となった