michio sato について

つり人です。 休みの日にはひとりで海にボートで浮かんでいます。 魚はたまに釣れますが、 糸を垂らしているのはもっとわけのわからないものを探しているのです。 ほぼ毎日、さとう三千魚の詩と毎月15日にゲストの作品を掲載します。

縁側にて **

 

さとう三千魚

 
 

ひとと
ひとが

いる
縁側にいる

台所で
鈴の音がきこえる

ひとが
いる

息をしている
白い髭が伸びている

いのちを
分けている

 

・・・

 

** この詩は、
2025年4月25日 金曜日に、書肆「猫に縁側」にて開催された「やさしい詩のつどい」第16回で、参加された皆さんと一緒にさとうが即興で書いた詩です。

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

ひきうす

 

廿楽順治

 
 

わたしの首に掛けられたこれを
なんとみますか

(天下ごめん)

その指先を水でぬらし
わたしの舌を冷やしてください

ぜったいやだね

ふたりの女がうすをひいている
きょうも
なんか命が重たいあたしたちさ

死人のなかから
よみがえってくるものがあっても
(pha!)

この世界の傷はずっとむこうにある

これをみなさんは
(pha!)
いったいなんとみますか

 

 

 

loyalove

 

工藤冬里

 
 

返せないので死ぬしかなくなった
死んでも7対3のケイ素とアルミナと微量のアルカリ土類金に戻るだけだった
骨壷にはカルシウムがギザギザ溶けずに固まっていた
オリジナルと遺伝と後天、三種ある返済方法の全てに当て嵌まる肉は
なかったことにする勾留の晴々
生き返ったら美術はダサい教育を受けるだろう
想像力において不法の人
まことしやかであればあるほど
数式の結構は伽藍であった

 

 

 

#poetry #rock musician