michio sato について

つり人です。 休みの日にはひとりで海にボートで浮かんでいます。 魚はたまに釣れますが、 糸を垂らしているのはもっとわけのわからないものを探しているのです。 ほぼ毎日、さとう三千魚の詩と毎月15日にゲストの作品を掲載します。

生きるよろこび

 

佐々木 眞

 

 

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日曜日
イタドリの葉っぱの上で、ゴマダラカミキリが交尾している。こっちでももう一組が夢中で交尾している。するとそこへもう一匹がブーンと飛んできた。「僕も混ぜてくれよ」

月曜日
朝夷奈峠を登っていたら、まだ学習中の鶯が「ホー、ホケキョウ、ケキョウ」と鳴くので「ホー、ホケキョ」と口笛で教えたが、また「ホー、ホケキョウ、ケキョウ」と鳴いた。

火曜日
大水が轟々と流れる光触寺橋のほとりにじっとたたずむ青鷺のザミュエルを、1年ぶりにみつけた。「おいザミュエル、元気だったかい」と呼びかけても知らん顔で水面を見ている。

水曜日
亡き母の家の庭に亭亭と茂る無患子の花冠が、風にそよいでいる。
藝大の庭で拾った一粒の実から、十五年を経てとうとう花開いた無患子の黄緑色の花。

木曜日
太刀洗に散歩に行ったら、今朝生まれたばかりの無数の瑠璃蜆に取り囲まれた。
瑠璃蜆また瑠璃蜆てふてふてふダンスだダンスだ瑠璃色ダンス。

金曜日
滑川をまた蛇が泳いでいないかと覗きこんでいたら、川向うの野原を茶色いものが跳ぶ。
40年目にして初めて見る野兎だ。「おーい、ラビット太郎」と呼びかけたが、森に消えた。

土曜日
夜、次男と一緒に三郎の瀧まで散歩したら、蛍が舞っていた。
高く高く飛んでもはや星と見分けがつかなくなった蛍を、二人でいつまでも眺めていた。

日曜日
長男の大好きなカレーライスを、家族揃ってお昼に食べる。
世の中にこんなおいしいものがあるだろうか。

月曜日
次男がアパートの外でずぶぬれになってミャアミュア鳴いていた子猫を拾って、医者に連れて行ったら元気になったそうだ。いい人に貰ってほしいな、青い瞳の子猫チャン。

 

 

 

ほとほと自分に愛想をつかす失敗は たいてい六月におこしていた と 気づいて わかったこと

 

たかはしけいすけ

 
 

人間は水でできているから
大気の水が不安定なときは
からだのなかの水も影響を受けて
バランスがくずれてしまうのさ

ぼくがわるいんじゃない

天気のせいだ