michio sato について

つり人です。 休みの日にはひとりで海にボートで浮かんでいます。 魚はたまに釣れますが、 糸を垂らしているのはもっとわけのわからないものを探しているのです。 ほぼ毎日、さとう三千魚の詩と毎月15日にゲストの作品を掲載します。

梅待ち

 

原田淳子

 
 

 

もうみない夢を待つ

かなしみを繙く

言葉は初雪にとけた

音のない泡が生まれて消えて

あれを時というの

正しい襟裳のような花弁
白く、淡く、直立す

天を指す花は
実をつけない

邪悪さとひきかえに
孤独が遺される

咳の震え
骨の疼き
痛みは胴体をめぐる旅人

身体のなかの島々

横たわる身体は黄昏れ、
洞窟は永遠の空を映す

目を閉じて、春

 

 

 

絶望の国の幸福な鯨 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 62     nao さんへ

さとう三千魚

 
 

闘いが
続いている

地震も
あった

政治は腐ってる

おれは
行くよ

旅に
出るよ

バイクで行くよ

ハマボウの咲く
海辺の

街へ
行くよ

 
 

***memo.

2024年1月8日(日)、
浜松「八月の鯨」にて、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」として作った63個めの詩です。

タイトル ”絶望の国の幸福な鯨”
好きな花 ”ハマボウ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

大好きな貴女と ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 62     kaoru さんへ

さとう三千魚

 
 

行ったね
きみと

行ったね

赤石岳
行ったね

咲いていたね
咲いていたよ

紫色の花
オダマキの花

揺れていた
揺れていたね

登ったね
一緒にね

 
 

***memo.

2024年1月8日(日)、
浜松「八月の鯨」にて、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」として作った62個めの詩です。

タイトル ”大好きな貴女と”
好きな花 ”オダマキ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

東北へ ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 61     osamu さんへ

さとう三千魚

 
 

北へ
いく

明日
北へいく

咲くのか
チューリップ

咲かせてみる
咲かせてみる

チューリップ
咲かせてみる

 
 

***memo.

2024年1月8日(日)、
浜松「八月の鯨」にて、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」として作った61個めの詩です。

タイトル ”東北へ”
好きな花 ”チューリップ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

星 ☆ ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 60     hoshiko さんへ

さとう三千魚

 
 

ほそい
道を

歩いていった

きみと
歩いていった

花が
咲いてた

子どもらも
ついてきた


咲いた

桜咲いていたね

 
 

***memo.

2024年1月8日(日)、
浜松「八月の鯨」にて、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」として作った60個めの詩です。

タイトル ”星 ☆”
好きな花 ”さくら”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life