mere・単なる

 

さとう三千魚

 
 

海浜公園への道路は封鎖されていた

港横の
駐車場も

立入禁止だった

行き場のない人たち
行き止まりの浜辺

にいる

佇んで

海は

うねってた
光ってた

海から帰ると
女は

シリと話している

シリ
シリ

マリーゴールド探して

シリ

あいみょんのマリーゴールド探して

あいみょんの
あいみょんの

マリーゴールド

女が
囁いて

いる

海はうねっていた
人々は佇んでいた

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

vanish・消える 消滅する

 

さとう三千魚

 
 

庭の
木蓮は

義母と
近所の植木屋で選んだ

木蓮は
毎年

白く

咲いた

春の風に
痛んで

花は落ちた

いまは
若葉が青く繁って

枝の先に
小さな

実をつけている

ねじの形の実をつけている

木蓮の
花は

痛んで
落ちた

ねじの実になった

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

disrupt・混乱させる 分裂させる

 

さとう三千魚

 
 

野菜
刻んで

サラダを作った

昨日の残りの
カレー

食べた

女にサラダを持たせた

車で
出かけていった

それから

机の前にいる

本を
読んだり

浜風に
詩をアップしたり

メールと
facebookを

チェックしたり

電話で
林さんと話したり

した

林さんは遠い
先輩

コロナで本がたくさん読めるわと
林さん

元気そうだった

夕方になり
犬のモコと散歩した

蜜柑の白い花
咲いてた

白い白い

咲いてた

幼稚園の前とおって帰ってきた

きゃあきゃあ
声がした

混乱や
分裂や

分断

誰の利益になるんだろう

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

brute・獣

 

さとう三千魚

 
 

浜辺で

日が暮れるのを見てた

西の山に
日は落ちていった

海は
凪いでいた

しずかに

波は
打ちよせていた

わたしの中に一匹の獣がいる

獣は
灰色の目をしてる

黙っていた

浜辺で

黙って
見ていた

獣は

凪いだ
海を見ていた

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

integrity・高潔 品位

 

さとう三千魚

 
 

香港にいる
三木(Sanmu)のfacebookに

藤原公任の
歌が

引用されている

春の夜の やみにしなれば 匂ひくる 梅より外の 花なかりけり

三木(Sanmu)が
中国語で

在春夜的黑暗中 除了幽香递来的梅花 什麽花也没有
Zài chūn yè de hēi’àn zhōng chúle yōuxiāng dì lái de méihuā shénmó huā yě méiyǒu

と訳している

三木(Sanmu)には
六四の

同朋もいて
死者の同朋たちもいて

香港の

若い
同朋もいるだろう

春の夜に匂うものは梅の花より他にない

やがて
誰にも”2047″はやって来る

Happy Hong Kong 2047
Happy Hong Kong 2047

今夜

あなたたちとわたしは
ひとつとなり

闇のなかで梅の花の香りを嗅ぐだろう

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

certificate・証明書 許可証

 

さとう三千魚

 
 

夕方

海を
見てきました

犬のモコを車に乗せて
海を見に

行きました

凪いでいました

海は
ゆっくりと

たゆたってました

燕の
つがいが

チキチキと鳴いて飛んでました

わたしには
証明するものがありません

静かに

たゆたうものしか
ありません

たゆたうものだけで世界を証明しようと思ってきたのです

いまも
ありません

なにも証明するものがありません

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

extent・範囲 程度

 

さとう三千魚

 
 

今朝

詩の範囲

ことばを書きとめたが消した

午後に
出かけて行き

子どもたちと遊び

夕方
帰った

もう夜になった

西の山は
闇の中に

いる

若い時に

“夢から醒めて泣いた”

という言葉の断片に会い

深く
動かされたが

いまは
理由がわかる

夜になった

闇の中に西の山がいる

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

fragment・断片 破片

 

さとう三千魚

 
 

目を瞑ると

見える
ものがある

目を瞑ると

見える
人がいる

たぶん
忘れてしまったことも人も

ある

その人はメガネの厚いガラスの向こうで眼を見開いてやがて細くして笑った

さっと
風が吹いて

花が
揺れて

笑った
笑ってた

沖縄の戦争で
一人息子を亡くした女

戦争で痛んで酒ばかり飲んでいた男

その男を
支え

子どもを産んで育てた女

みんな死んでしまったが
みんな死んでいったが

断片が
破片が

残っている

白い野ばらの花が揺れて
鳳仙花がはじけた

花のある庭を眺めていた

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

absorption・吸収 専心

 

さとう三千魚

 
 

いつだったか
上原で

詩の包摂ですね

そう
志郎康さんに言われた

こと
憶えている

facebookの志郎康さんの花のコメントを

引用して
詩を書いた

ことへの
言葉だったか

類概念に種概念が包括される
普遍に特殊が従属する

そんなことか

普遍性なんてありませんよ

そんな
言葉も

憶えている

吸収と
専心か

詩は

いまいない君のこと思っている

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

rapt・うっとりした

 

さとう三千魚

 
 

北の
街の

駅の

前の
人びとのまえ

歌ってた

潮騒のメロディー

歌ってた
きみは

眼を瞑って
歌った

あの年の

流された街を歩いた

長崎の街も
歩いた

福生の街を歩いた

のも
夏だった

すべて流されてしまった

きみは
眼を瞑った

うっとりした
うっとりしてた

きみは
流されてしまった

なにもない

歌がない
歌しかない

きみは歌うしかない

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life