小倉 小文字通りの他者

 

工藤冬里

 
 

船の名前はフレデリック

クマやライオンや猪が敵ともなり友ともなりうるという事例から時間と自由意志について何が分かりますか

脛の骨に触ると平たくてスペアリブのようだ

長生きした人たちからの往生際の啓発本が沢山出ているが、我々の最期は虐殺されるか、緩慢に虐殺されるかのどちらかでしかない。

謙遜なら仕返ししない

ロシアのアカウント達がVPNを利用してSNSに食い下がってる

https://worldlyfrequency1.tumblr.com/

人権裁判所が効かなくなるてことは洪水の腕はもうなしてこと
抗原検査とpcrは道の駅のゴミとサービスエリアのゴミくらい違う

小麦ともお別れ

スポンサーのついたミルクボーイみたいにつまんなくなる時の比率は0か1しかない中間はない

こうもり君が出てきたってことは虫も出てきたってことだ

あとひと月で全部終わらせないとほんとに間に合わないかも

パトリックみどりのワールドリィ

アゾフ
力も知識も備えもなくTL上に放り出されている春の白濁の先に澄んだドブの上澄みに似た透視画法
ヨットでフォアグラworldly

タイコク
わたしはタイコクに行った
タイコクは動かなかった
タイコクは病んだゾウのようであった
タイコクはヨットでフォアグラを3皿食べた
それでわたしはタイに行きフォーを食べようとしたが
それはベトナムでしょうとやんわり嗜められたのだ

小倉最高の旅
スイスイと着いて薄い豚骨を食べshallallaの大合唱、白頭山で大盛り上がり

小倉最低の旅
雨で渋滞、路肩に死体、戦争の親玉はウケず、誰もshallallaと唱和しない。豚骨は薄くなく白頭山は閉まっている。工藤と主張するも工藤会に絡まれフグの餌となる。

music is not your Load

いつまで現実がひとつしかないと思い込んでいるのか
思い込みの数だけ現実は併立しているのに
死ねば分かると思っているようだが死んだら分からないだろう

春から一年のカイチ君は走ってきてきょうりゅうの本を6冊借りた
ディノケイルスは中国で新しく発見されたのだ、と詳しい

世界がドブの上澄みのようにくっきりと透明なのは動乱状態だからではない。静止しているからだ。すべての動画は静止している。動いているように見えるのは、あれは眼球の錯覚だ。

youtu.be/ASGdvDr19VE/
ポールシュレイダーがdog eat dog、魂のゆくえの次に作った遺作?カードカウンターの音楽を担当したのはブラックレベルモーターサイクルクラブのロバートレヴォンビーン
人々の小さな終活の集積が今なのだ

the spirit of the world
the ruler of the authority of the air

小倉現実の旅
予定通り6時に着き、ニュー一平で薄い豚骨を食べていると笑点にミルクボーイが出ていた。ネタはオーヴァーオール。小文字通りの他者と白頭山に行った。MEGAHERTZには行かなかった。翌日由宇のミクロ生物館に寄る。

 

 

 

#poetry #rock musician

家族の肖像~親子の対話 その58

 

佐々木 眞

 
 

 

コウ君、今日アオイケさんが来るってよ。
いいですお。

お父さん、今日ヒガさん、録画してくださいね。
分かりましたあ。

お父さんに「ベランダの洗濯ものからにしろ」って、注意されたお。
あれは注意じゃない。ただ言っただけだよ。
注意されたお。

コウ君、PCR検査で陰性だったってよ。良かったね。
良かったですお。

カサタニ先生、コントラバス弾いたお。
そうだったね。

ノブユキさん、病院のお医者さんだったよね。
そうだったね。

お父さん、今日録画してくださいね。
分かりましたあ。
お父さん、言いましたよ、お母さん。
良かったね。

私はフクモトリコです。
こんにちは、フクモトリコちゃん。
ハイ。

お父さん、お風呂洗ってください。
分かりましたあ。

磯子行きだと、大船行かないのよ。
そうなんだあ。

セイザブロウさん、なんのお仕事?
下駄屋さんよ。
ぼく、下駄はきますお。
はいてね。

デザイナーって、なに?
どんなお洋服がいいかな、って考えたりする人よ。

クリバヤシさんのご主人、なにしてるの?
亡くなられたのよ。
なんで?
病気で。

「守ってないじゃないか」って、怒られたのよ。
誰に?
ナカムラさんに。
いつ?
昔。
大丈夫だよ。

ぼく、ヒガさんの録画、みますお。
「推しの王子様」ですか?
そうですお。

口ずさむって、なに?
ラ、ラ、ラとか、よ。

トトトト、やめてほしいですお。
トトトト、怖いの?
怖いんですお。
でも、目の悪い人はトトトで助かってるのよ。

マコトさん、今年ヒガさん泣いちゃったんですお。
そうなんだ。
泣いちゃったんですお。

お母さんが好きなのは?
ぼくですお……、ケン?

お父さん、大好きですお。
お父さんも、コウ君が大好きですよ。

 

 

 

三月はワルツ

 

原田淳子

 
 

 

三月はワルツ

春の嵐に
虎の哀しみを撹拌させる

溶けてバターになるまで
アン・ドゥ・トロワ

生・死・不明

愛が
妬いた刃をむけさせる
雨を弾にかえる
殺し殺される恐怖を
脅迫で語る勿れ
殺戮に善悪はない

命の対価で失うのは
小麦粉だけではないでしょう

仔猫が埋められたというその固い庭に
山鳩の屋根から種をばら撒いた

永絶された未来
一次元のスケートリンクで四回転半

夜更けの地震
土砂降りの雨
季節が身震いして
三月、シフォンの陽光が
花を照らす

バターになるまで
哀しみを撹拌させる

 

 

 

 

松田朋春

 
 

戦地だから
地面が揺れているのであった
地震ではなく
わたしが割れていて
知りたいことは既に
その辺に転がっていて
個室があいたりしまったり
一刻も早く
全てが終わって
ほしいです
私は
ここにとどまって
助けて
助けて
助けるだけです
おわるもの 
おわるとき
仏教がなぜ
途方もない
時間の尺度で
考えたかわかった
目の前でおこっていることが
真実の
影のようなものだと
思うしかなかった
今日は何曜日なのか
何日なのか
戦争がはじまってどれだけたったのか
弱いものは
土地とからだに留まり
世界を見つめて
こんなんじゃなかったんですよ
鳩の群れを見るように
ミサイルの着弾を横目に見て
散歩したり
買い物をしたり色々しています
兵器の音が区別できるようになった
ここには癌の子供たちがいて
大切に大切に守って来た命を
爆弾が根こそぎさらっていくので
泣いてるのです
最終的なものが
ふらふら歩いてる
美しいものは弱い
それでも赤ん坊のように
批評している
雪のようにその場限り
空を覆う

 

 

 

あそぶということ

 

さとう三千魚

 
 

みなさんとあえて

よかったです

しろくませんせいとよばれて
うれしかったです


みなさんが
おやつをたべたり

あそぶのをみていて
しあわせになりました

おとなになると
みんなわすれてしまうのですが

あそぶことのなかには
とてもたいせつなことがあるとおもいます

たいせつをひとつだけみつけて
ずっとずっともちつづけることができたら

みなさんは
とても

しあわせになれるとおもいます

 

2021年3月15日に書かれた過去詩です。

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

Hitchhiking in Antarctica

 

工藤冬里

 
 

El que aguante hasta el fin será salvado

Este reino hará añicos y pondrá fin a todos esos reinos

川を渡るとき、きみが水にのまれることはない

ウリ坊が走っていてかわいいが最近大三島で猪骨ラーメンを食べたので美味しそうだなとも思った

砂原と柾木頑張ってんじゃん

ラフな漆喰は下から塗った方がいい。瓦とおんなじ理屈だ。ただ俺は自分のために装飾をしたことがない。
生活を楽しむなんてことは永遠にありえない。俺はpopだ。でも水谷みたいなやり方はしない。
基地があるのにプラズマとか両立しないだろ。エゼキエルじゃあるまいし。

江上さんとこでやるんで徐々にアゲていってる
life is my oyster とか if I had a gun とか
https://open.spotify.com/album/7faOMCAPAHZrJ9tEX2I8zt

浪に群れ飛ぶカモメさえ
no desconocemos sus tácticas
今年は梅を見てない、と梅を見ながら思う

その区域はぶどうとキウイ園を中心に四角く区切られ、北側に大家の家屋、畑の中には風呂トイレなしの二棟、外に接する両端にはアパートが食い込んでいた。西側のアパートの一階には砂に字を書く若夫婦が住んでいた。神様の名前はらうむ様といいます、と彼らは言う。コソボ空爆の頃で、このような蛮行をらうむ様が許す筈はない、と憤るので、ヨハネ14:16を見せると「助け手」を黒マジックで囲み、やっぱり、と喜ぶ。なんとか聖水というので点てた茶を振舞われたが嚥下せず飲むふりをする。全巻に対する敬意が無いと判ったので、それからはreturn visitは行(オコナ)っていない。園の中の別の戸口で、出てきたヒッピーの隣人に、断られて立ち去る時に、「今日は、晴れてますね」と言ってみたことがあった。彼女に顔が戻って、空が湿った土に堕ちてきたのが分かった。捨てられた猫が仔を産むので大家は殺して埋めているという噂が立っていた。その所為か、区画全体が薄暗かった。隣人たちは、出入りの際、キウイの太り具合を触って確かめていたが、僕は盗ったことはない。一日中アルトの練習をしている山梨の男も住んでいた。ピアノのコードが間違っていると、サックスが壊れる、と真顔で言う。ソプラノだったら捻じ曲がらずに献身できたかもしれない。勿論別棟にはソプラノの男もいた。三センチくらい積もった埃が舞い上がらないように、息を潜めて生活していたので、完成されすぎており、欠落を意識するところまではいかなかった。何をしていいか分からない男もいたが、食養を極める方向に進んだ。乾純とはまったく会話がなかったが、最近になって急に個展の連絡とかくれるようになった。など。

3月11日
Debemos soportar las debilidades de los que no son Fuertes

温暖化から気候変動に変わった時点で反石油ビジネスであることが露呈したわけですからチェルノブイリ攻撃は「それはこういうことか」的な居直りだと思います。
乱暴に言えばベイトソンや音響派は〈共存〉の環境ビジネスを準備していたことになります

3月12日
サメの後始末
予告編
https://youtu.be/Q6IrorTvt_w

自分が罹災するまでは増えていると言ってもニュースだけだ
当時の都知事が天罰だと言ったその災いは
潜る時お辞儀する国民の
娘核に置き換わった結界を意味していた
おのれが悪いと断定された温室の中で
大ドブきゅうりの後始末のように無駄
零下でも裸足の下駄に生き残るための指示が与えられた
鳥や獣を作ったことまでも悔やんだ
このマチの過ち
生き延びるための指示がトランス脂肪酸だけとか条件を満たしてない
アナニアスはフェストとアルビノスの端境期にヤコブを殺す権限があった
兄貴

 

 

 

#poetry #rock musician

にくいため

 

道 ケージ

 
 

憎しみを煮詰めると悲しみができた
悲しみを蒸すと春雨だった
悔しみを茹で上げ筋を抜く
楽しみの唐揚げは二度揚げしない
慈しみを刻んで匂いをかぐ

そうめん
にくいためで一生を過ごす
からすみほうばり
きゅうときゅうっと
おにしめ
だきしめ
血抜き
ちんする
皮むいてむいて
むいてむいて
たるたる
ソース添え
そば
どん

 

 

 

傷之俳 3月
悲傷の五七五 3月

 

Sanmu CHEN / 陳式森

 
 

西博寮海峽
正午,憤怒己暗淡
青銅無消息

復:撫摸眼淚
重傷銅沉默不歌
潜航吧……翼骨

不羈的翱翔
渴望於群星之上
突然被呼喚

恢恢海天間
誰在問順從的血
不確的流向

僅僅是個謎
美酒隱藏了盜賊
我不曾留意

 
    .
 

西博寮海峽
 西博寮の海峡の
正午,憤怒己暗淡
 真昼どき、憤怒はもはやぼんやりとかすんで
青銅無消息
 青銅は何事も伝えない

復:撫摸眼淚
 またも、涙をぬぐい
重傷銅沉默不歌
 幾度も傷ついた銅は、沈黙して歌わない
潜航吧……翼骨 
 潜航しろ……翼の骨

不羈的翱翔
 思うさまの飛翔は
渴望於群星之上
 群れる星々の上方で
突然被呼喚
 唐突な呼びかけを渇望している

恢恢海天間
 広々とした海と空の間で
誰在問順從的血
 従順な血の流れゆく
不確的流向
 不確かな行方を 誰が尋ねようとしているのか

僅僅是個謎
 たかがちっぽけな謎にすぎないのだ
美酒隱藏了盜賊
 うま酒が 盗賊の姿をくらませてしまったことなど
我不曾留意
 私は気にかけたこともない

 

日本語訳:ぐるーぷ・とりつ

 

 

 

 

ちょっと先にぶんぶん

 

駿河昌樹

 
 

ひとのことを
それはいいとか
あれはよくないとか
そんなふうに判定するモードに入ってくる感じがすると
いやだな
と思う

こういうモードが間違っているのは
ちゃんと
理論立てて説明できると思う
めんどうだし
時間がかかるから
しないだけで

ひとりで
くまのプーさんみたいに
野山の道を
のんびり歩いていて
ちょっと先に
ぶんぶん
ハチがむれて飛んでいるのを
見たとする

それを
いいとか
わるいとか
判定しないよね
そおっと
迂回していくだけのこと

いいも
わるいも
ないんだよね

 

 

 

なみのね

 

小関千恵

 
 

 

海を見つめることも
空を見上げることも
この存在をくりぬいて
鳥じゃないけどわたしだって
そこでやっとひとつになって

ねえねえ、ねえねえねえ ねえねえ …

声が漏れてきて
何かを消そうと出てるやつだって
いつもそうして
何かを消そうとして出てるやつだったって
わたし生まれてない波だけど
わたし生まれて消した波だった
わたし生まれていたのにいないことにして溢れでた波だった
消そうとして叫ぶ!
消そうとして叫ぶ!

はね はね ゆめ
ハネはね 跳ねて うね きえる
空中に
透明に
光に もっと光に

切る 切る 空を切る
起きていたい 眩しくて
伸びていたい 風の中
寒くない
消していたい

次へ行きたい
次へ行きたい

どこにも無い そのまま
このまま 発ってゆく
なみのね 止まらない
じっとしても 動いてる
叫ばなくても 溢れてる
色違う
風変わる
明けてゆく

いつのなみだ
いまのなみだ
波はいつでも立っている
消してみせるさ そんな海
呑まれてみよう あんな波
出会うだけ
命が波をすり抜けて
ごろんと海辺に転がって
心は天の岸を打つ   タイコ!

海のまんまの明日になる
ひとつもおんなじのがない
ぶつかり合う 消えてゆく
産んで産んで 産みまくる
消して消して 消しまくる
あしたまた 揺れてる
揺れ合う
触れ合う

 
ねえ

ねえねえ、ねえねえねえ  …

ねえねえ 
 

 どうして
ひとは

身体中を

「ことば」のなかへ
飛び込ませるの

溢れてるよ

溢れてるよ