広瀬 勉
#photograph #photographer #concrete block wall
手紙を書いた
手紙というよりも訴えになっていた
可愛らしい便箋で11枚になってしまったそれは
お願いだから、もうやめてと
大切に思っているひとたちに書いたもの
わたしの現状を知らないひとたちに
知ろうとせずに、頭がおかしいと決めつけているひとたちに
なぜこうなったのか、そしてなぜこんなふうな手紙を書かねばならぬのか
わたしにももうため息すら出ずに
暗闇で小さくなっていたいと思うほどの
ひとを変えたりしようとは思わない
それはできることではないのだ
知っている
けれどもそれが偏見に満ちたものでわたしを切り刻んできたものなら
変えてほしい、無理でも
せめて知ってほしい、それを綴った
下書きは倍以上だったから
要点をなるべく纏め、脱線し過ぎぬように
警戒を解けるように
もう届いて幾日にもなるが
どうやらこれも受け入れられるものではないようだ
わたしは、そんなとき落ちこむ
当たり前なのだけれど
落ちこんで闇のほうをみてしまいたくなる
けれども踏ん張って
今まで通り踏ん張って生きている
誰かが言うこと、することに100%の正解があるとは思わない
同時に100%の間違いがあるとも思わない
ここで、わたしとその人たちはすれ違ってしまう
そのことが、大変に悲しい
考えるのをやめ、何かを盲信してしまうのが
一番親しかった家族であるというのが
事実ではないことで今まで幾度責められたろう
わたしが嘘をついていると幾度責めれば
彼らは安定したのだろう
そこに本当の温もりなどないというのに
じぶんを、来し方のじぶんを美化する気など毛頭ない
お願い
今回だけは読み深めてほしい
できれば抱きしめてほしい
泣きながら思っている
こころが泣きながら感じている
けれども少しほっとしている
わたしがやさしい嘘をつかなくていいことに
彼らを必要以上にほめたたえなくていいことに
もう気がついたから
飛び出してきたんだ
四角
色とりどりの
いろんな大きさの
「もう少し落ち着かれた頃でしょうか」ときた
「心ばかりの品ではありますがお祝いをお贈り致します」ときた
職場の皆さんからですよ
宅急便のダンボール箱から
色とりどりの24冊
そうだった
お祝いあげたいけど何がいい?と聞かれて
絵本がいいってリクエストしたんだった
育休半年取りますって
みんなの前で恐る恐る言ったらさ
「おめでとう、仕事のことは心配しないで」
「パパ、子供の成長しっかり見てやって」
で、人事課の人に手続きのことで内線したらさ
「ちょっと待ってて、今説明行くから」
書類一式携えて駆けつけてくれたギョロ目のHさん
太い指で要所を示しながら
「この日までは有休使った方が得だよ」
なんてことまでアドバイス
時代は変わったなあ
お昼寝から覚めてとろっとしてる
コミヤミヤとこかずとんの間に
かずとんパパ
およっと割り込んで寝転がる
まだ言葉わからないって?
平気平気
色とりどりの四角の中から
飛び出す飛び出す
もけらーっのびらーっふくれらーっ
くっついたっついつっついた
しましまぐるっとぐろまきまき
ばあばあいないばあいないばあばあ
ほっとしろくまどろふわほっと
飛び出す飛び出す
や、今度は
とろっとしたおめめから
コミヤミヤとこかずとんも飛び出した
およっおよっ
かずとんパパの声に乗って
脱ぎ捨てたおくるみ、遥か下
色とりどりの奴らと
手足絡ませてる
おでこぶっつけてる
ベロ見せ合ってる
参考図書
*『もけら もけら』(山下洋輔 文/元永定正 絵/中辻󠄀悦子 構成 福音館書店)
*『くっついた』(三浦太郎 作 こぐま社)
*『しましまぐるぐる』(柏原晃夫(かっしー/絵 学研プラス)
*『いないいないばあ』(松谷みよ子 文/ 瀬川康男 絵 童心社)
*『しろくまちゃんのほっとけーき』(わかやまけん、もりひさし、わだよしおみ こぐま社)
10.17

10.18

•••そうね

だめだとおもう

••・わ

鈴木のⅹbeeてテールランプが六角ゆうだけやないか
それがどしたん
彩子さんがベルリンに帰るというので秘蔵のスメナリの線描を差し上げてしまった
図書館車に来た猟師さんのマタギ話を聞いていたら盛り上がり猪肉を持ってきてくれた
バラはカレー、骨付きのはスペアリブの後猪骨スープ かな
10.19
近所に馬とヤギのいるファームがある
麦も売ってる

寡婦となって一時帰国した客ちゃんからタスマニアらしい巨大で大味な土産をもらった
夕方近所のみゆきさんが炊き込みご飯を持ってくるというので返礼に漬け込んだ猪肉を用意した
ABCで赤井さんとサンダーバードのブレインズの眼鏡のツネちゃんに遭った
dancing in the dark
ウラジスラフ・ニクレンコさんというアフリカ系ウクライナの人が再びコラボを申し込んできたのは、戦争が始まった頃のかれらのコンピに参加させてもらったのがきっかけだった。今回はせんそうのことはまるで云わずに鳥の声を録音しているサイトを送ってきた。https://media.ebird.org/catalog?userId=USER766691&mediaType=audio&view=list
僕は例によってピッチを変えて鳥がひとのようにしゃべっているようにしてみた。
さてそれとは別に、アリゾナのカレブ君がもっとカントリーの曲をくれないかと言ってきていた。カントリーはカレブ君の演歌なのである。すでに送っていたのは梅津寺の売店でおばあさんたちの声をバックにグンナイアイリーンんを唄っているやつで、ドイツでヴァイナルにしたいという人が現れたそうで、それでB面用に何か加えろということだった。僕は最初、カレブ君と声の似ている頭士君と2019にやった1999がいいと思ってその動画を送った。カレブ君は感激したようだったがそれを使うとは云わなかったので、なにかカン
トリーの曲を送らなくてはならないのだった。ほかにカントリーの曲なんて知らないし、と思っていたところにジョアンナ・カーリンのダンシング・イン・ザ・ダークという曲https://youtu.be/n-4Lo3ORwqEが浮上してきて、調べてみると、それはアンディ・フェアウェザー・ロウがカントリーとして作った曲https://youtu.be/s-97EhD8pW4であるということだったのでちょうどよいのではないかということになりスタジオホトトギスでウクライナの鳥の声にダンシング・イン・ザ・ダークを乗せてみた。アンディ・フェアウェザー・ロウはクラプトン絡みなのでドブロ担当鶴さんのようなロックおじさんはちゃんとhttps://youtu.be/s-97EhD8pW4知っているのだった。そのファイルを経緯の説明と共にウラジスラフ・ニクレンコさんとカレブ君の両方に送った。何が言いたいかというと、一石二鳥とかウィンウィンといったことだけではなくて、昨今はそういう偶然を利用した流れで世界情勢は進んでいて、というようなことです。https://stand.fm/episodes/634faa76dd94dcbcdaaa4bea…
10.20
草書流れ 捲れた石 無理 息が出来ない 仕返しをしなかった 青紫系塗り絵 痛み三十年 緑ゼリー 眼球内版画 平等なら風を切って 腹の痛いまま 原寸大グレコの群青 バプティゾー 瓶の口 パラシュート服 息が出来ない
タスマニアから南極へ 動画を見る 短い舌の 動物性脂肪の冷え 毛皮のビョーク 油脂の板 白 羽根 黒レースに改造 なおのこと センスのない稜線 飛び立った黒 消えかかった猿 髪分ける銀 南極は 大陸を増やすことで 計算とはジョーズに下半分代行 オタマジャクシの黒引っ掛かり
ドローン飛ばせ 落胆で明らかになる 何気なく射った矢が いちばん大女 南極に立つ 鉱脈 汚す 緑黄に塗られたクレーン車 老齢になってから流れる白黒 娼婦たちはその池で体を洗った 腹の 猪ドームにこつん 境界線のみ滑らかな石 浮いてない
10.21
CD「音楽はまだわからない」に寄せて
これはスーパーバンドであり、ジョージもリンゴもジョンも居る。居ないのはポールだけである。だがポールのドーターは名古屋に居るので、それでいいのである。
墓川雪夫(DJ一夜城)
飛行船が家の支柱を運んでいる
4コマ漫画の哲学のように

古伊万里は鷺だけを視詰める
これは鵜だけど
父の遺品を整理していたらこれでもかと剃刀の束が出てきた
僕もそうしていたのでぎょっとした
旅行できる間に一生分ためておこうと思ったのだろう
それらは決して使い切られることはないのだ
10.22
¿Hasta cuándo tendré ansiedad y preocupaciones, tristeza en mi corazón día tras día?
イタチがうるさい。棒の音ではだめで光を入れると静かになった
10.23
Todo el que odia a su hermano es un asesino
羅列は悉くセンスを失い
インスピレーションが去っても身を屈めて花を求め続ける
絵から組み立てられる感情は南極に持っていく
数えられる範囲でしか考えられないのだから2つ以上は無理なのだ

菱の実


10.24
Cuando hayan terminado de dar su testimonio, la bestia salvaje guerreará contra ellos, los vencerá y los matará
#poetry #rock musician