夜中に
目覚めて
朝の多摩川沿いを
歩いてきた
燕のつがいが
ふたりで低く飛んでいた
空の高みに
雲雀の声がした
雲雀の姿は見えなかった
母が逝って
母の部屋の壁には母を描いた
桑原正彦の絵が残された
姿はないが
雲雀の声を聴いた
夜中に
目覚めて
朝の多摩川沿いを
歩いてきた
燕のつがいが
ふたりで低く飛んでいた
空の高みに
雲雀の声がした
雲雀の姿は見えなかった
母が逝って
母の部屋の壁には母を描いた
桑原正彦の絵が残された
姿はないが
雲雀の声を聴いた