広瀬 勉
東京・中野界隈。
日比谷線で
朝に
ブラームスの
6つの小曲 作品118 第2曲を
繰り返し
聴いている
なぜ
聴くのか
わからない
そこに
ブラームスは
いない
ピアノの
身振りだけが残っている
この世の空から
自己のいない世界を見ている
雨は
ふって
いたろ
西の山は霞んで
いたろ
休日に
障子は閉めて
ラ・モンテ・ヤングのあと
説教節を聴いて
いたろ
おんどうぼうや
おんどうぎょうや
なんまいだぶなんまいだ
無数の声がした
世界から聴いた
無数の
事実の世界だった