爽生ハム
没後、足りない色彩があるなら
黄土色の秋を足そう
爪にのったラインストーンは豚の脂身みたい
皺を数えながら、思わず
私の爪にも
新しい堤防だね
千切って、添え契る
火、羽織りそびれたみたい
君の手に飼いならされるなら
君が寝た布団で私も寝ていいですか
応えろ
喉仏つよく、よわく
泥を塗って暮れようか、君がいた手
埋没に搾られて純情で酒が飲める
木々の繊維と配達人
線がふくらみ、手を入れる
私は寝たあとの事を考えない
脱水、脱水、脱水、
疾く、疾く、疾、疾、疾走
君のせいで照らす
人跡が眩しい、痒い、腹立たしい