モネの池

 

さとう三千魚

 
 

連休の
最後の

日の
朝の

女と
睡蓮を見にいく

女は
お茶と珈琲を

クーラーバッグに入れた
西方150kmにある美術館の睡蓮を見にいく

クルマでいく

時の過ぎ去ることの先に
画家は描いた

睡蓮は
いた

空の
青空の

水面に揺れていた

睡蓮は揺れていた
波紋は揺れていた

白い髭づらの太った大男がそこにいた
池の柳の睡蓮の波紋の太鼓橋の空の青空の水面の

揺れてた

緑につつまれた池が青黒く振動していた
大男の筆が激しく振動して静止していた

夕方に
帰ってきた

浜辺にいた
浜辺に波が打ち寄せていた

 

 

 

#poetry #no poetry,no life