michio sato について

つり人です。 休みの日にはひとりで海にボートで浮かんでいます。 魚はたまに釣れますが、 糸を垂らしているのはもっとわけのわからないものを探しているのです。 ほぼ毎日、さとう三千魚の詩と毎月15日にゲストの作品を掲載します。

まっさら ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 36     noriko 様へ

さとう三千魚

 
 

しらなかった

赤や
青や

紫でなく

白い
アネモネが好き

そうきみは
言った

色を捨て
野に佇つ

花は咲く

きみの
白い花は咲く

 

 

***memo.

2023年4月2日(日)、静岡駅北口地下広場で行ったひとりイベント、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」第十一回で作った36個めの詩です。

高橋悠治さんのインベンションとシンフォニアのピアノを聴きながら地上の木立と空を見ていました。

タイトル ”まっさら”
好きな花 ”アネモネ、白い”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

団地

 

塔島ひろみ

 
 

洗濯物が一斉に干された
雨の予報が出ていたけどこんなに晴れて春の陽気で
シャツやブラウス、帽子に靴下、カバー類
強い南風に歌うようにはためいている
団地の壁は肌色だ
ちふれ33番の肌色だ
ひび割れと落書き
シミ ほくろ 皮疹跡の醜いまだら
毎日 塗り重ねて
塗り重ねて 塗り重ねて
わたしはおばあさんになりました
冷蔵庫に霜がたまっていきます
換気扇に油がたまっていきます
ベランダにかたつむりの死骸がたまっていきます
ちふれ33番 オークル系 自然な肌色
その「自然」を
不自然で汚い顔の皮に塗りたくって出かけます
リュックをしょって 南風にさらされて
吹き溜まりは枯葉と 得体のしれない燃えないゴミ
牛や馬の骨が埋まっていると書いてあった
大昔の人間が使った家畜の骨だと書いてあった
団地はその上に平然と立つ
はげても はげても 塗り足して 
ペンキを滴らせて 立っている
あくまでも肌色で 剥がしても肌色で
掘っても 打ちのめしても 肌色だ
裸のようだ

早く部屋が開かないかなあと待っている
早く死なないかなあと待っている
早くくずれないかなあと待っている
団地になりたい
誰もいないのに洗濯物が干してある
みんな死んだのに開いた牛乳パックが干してある
団地になりたい

フギャーと赤ん坊の泣き声がする
階段を
レジ袋を提げたおやじがのぼっていく
郵便受けを開けて ハガキを手に取る
ハガキを読んでいる
ハガキを読みながら ずうっと読みながら
ゆっくりゆっくり 
どこまでもどこまでもどこまでもどこまでも
階段を上がる
フギャーと赤ん坊の泣き声がする
肌色の割れ目から子どもが生まれた
あちこちの割れ目からこぼれるように 
子どもが生まれた
泣いている 泣いている 泣いている

とても静かだ

 
 

(3月某日、奥戸二丁目アパートで)

 

 

 

はなうれい

 

薦田愛

 
 

ひとり遅い朝食を終え食卓を片づけ
しゅっと一枚ひきぬくティッシュをひろげる
手提げ紙袋に縦よこ詰めた中からまずプラボトル水色の粒を十四
平袋のパッケージから黄色いカプセル七つ
茶色いガラスの小瓶から赤の白い大ボトルから白濁した琥珀色の
山吹色砂色さくら色生成りのサプリメントを並べるティッシュの四角をはみ出す
ピルケース三つに三日分三日分四日分あわせて十日分おさまるうち
二つが空になるとこの作業ほぼ週いち
気づけば十種ほども飲んでいて
それを朝ごと晩ごと飲むたびに取り出すのは難儀すぎるのだ

電車を乗り継ぎドアトゥドアで三十分足らずの会社にかよっていたころ
こむらがえりで短い眠りが破れ
寝返りもうてないことしばしばのみならず
出勤の道みち歩いているさなかにも ううっ
ふくらはぎが攣ってしまい
ぼやくと教えてくれるひとがいたマグネシウムだよにがりでもいい
足りてないのか豆腐一丁いっぺんに食べるくらいじゃ追いつかないのかな
取り寄せた液状のそれはアスリート御用達の本格もの
分不相応かもしれなかったがおかげで
足は攣らなくなったのだけれど
人生半ばをそろそろと過ぎ女性たるもの
放っておいても分泌されていたものが供給されなくなるという
蛇口をひねって止めたのではないので
わからないが
はっとする
とある朝わずかにしびれていた薬指と中指が
ぎゅっと握りしめづらく
たなごころにいんげん一本ぶんほどの隙間ができ
その屈曲も滑らかではなくって
あれっこれは私の指だろうか
もともと器用な指でもきれいなそれでもなかったけれど
しらぬまに別の何かとすり替わってしまったのではないかと
いぶかしんだのだったがどうしても自分ごとと思えず
放置
していたのだったよと思い知る
拇指いわゆる親指の腹がずきん
ほかの指もしびれ
みとめたくないけれどこれは整形外科だろうか
歩いて通えるところに見つけた先生が手の専門医だったのは偶然
メチコバールを処方されたのだったが治りきらず
左手の拇指の腹に一本ひと月かふた月して右手の拇指にも一本
ぷすり
いたぁい
太ぉいステロイド注射を
打ったのだった
いたみによわいとうったえ足踏みしていたから
いたみどめを混ぜて打ちましたよと丸顔の先生はおだやかにのたまわった
効いた
二度まで打てますそのあとは手術になりますね
ときいて
ふるえたが二本目はまだ打たずに済んでいる
涸れてしまった女性ホルモン近似といわれる大豆イソフラボンを
試してみたのもこの時
ややあって春の到来
寒さという一因が去ってしびれは軽快
通院は区切りがついたけれどそうか
しびれ軽減メチコバールはビタミンB12で代用できるななんて独り合点して
サプリ売場で探すようになり
十年来飲んでいる亜鉛にくわえ
ビタミンB群 マルチビタミン コロナからこちらビタミンE
物覚えがいちだんと悪くなったとギンコつまり銀杏葉のお茶を探すも
かつて店先に並んでいたハーブティたちがオンラインでも見あたらず
代わりにサプリの小さな粒がつるつる指先を逃れるのを摑まえつかまえ
ガラパゴス携帯からスマホへ切り替えてから眼鏡の度が進んだのを食い止めたいと
ブルーベリーそうルティンのサプリ
気分変調対策も兼ねて還元型コエンザイム
あわせて日ごと十種十五粒ほどをケースに振り分けおさめるのが
一週間に一度の日課というわけなのだ
パッケージやボトルの表示を眼鏡でみれば
むむっコーティングやら識別のためだろうか色素やら添加物やまもりの感
これは不調をなだめるつもりが別の不調の種を蒔いてやしないか
いやいやこの際大切なのは直近の調子ととのえること
そしてまあ
大病もわずらわずにいられた過ぎ越しありがたや

大病はしなかったけれど
十歳になるやならず
鼻ばかりかんでいた冴えない子ども
家じゅうどこへ動くにもボックスティッシュをかかえ
外出のポケットにもティッシュがいくつも
こすれて小鼻がいつも赤かった
片手でかむんじゃない鼻が悪くなると叱られたけれど
もう悪くなっているよと片手でかみつづけた
あきれる親に連れられ大学病院
みっしり並んでいくつあったかアレルゲンの血液検査で判明
ブタクサにハウスダスト
二年と少し暮らした大阪は豊中の借り上げ社宅
一軒家の隣が空き地で
繫茂していたのだった
ブタクサ
しらずに遊んでいたから心おきなく全身に浴びていた
光化学スモッグなども騒がれ始めた時分
そう
りっぱなアレルギー性鼻炎というわけだった
花粉症という言葉がなかったか
あっても巷に知られていなかった頃
アレルギー性鼻炎などと子どもが言っても胡乱な感じ
教室でも親類の家でもご近所でも
怪訝な顔をされていた
それと知れたのは大阪から川口へ引っ越した後のこと
川口の社宅も工場街まっただなかだったから
アレルギー性鼻炎
治すには転地療養か大学病院で週一回の注射
との宣告
どちらも難しかったし命にかかわる重病ではなかったからだろう
漢方薬「鼻療」の茶色い顆粒をふくむことになり
まだまだティッシュは手放せなかった
それから一年あるいは二年
川口から豊中へ
以前のご近所さんに会いに行くことがあって
ふっくら気のいいイケダさんは
「これめぐみちゃんに効くとおもうねん
 飲んでみいひん?」
と差し出したのだった 見なかった
あれはサプリみたいなものではなかったか
どんなとも何だとも聞かなかった
私のなかでなにかはげしくあらがい軋むもの
ごそっがさっ
棒になってぼさっとかたまり
やっと言ったのだった
「いいのこのままで
 アレルギー性鼻炎も私の一部だから」
言ってしまって
まぁというように見開かれたイケダさんの目
せめてまずひとことありがとうと
言わなくてはいけなかったろうか
かけらほども思い浮かばなかった
そのようにしか言えなかった
なんてかわいげのない子ども
だったなあ
だのにいつからだろうどうしてか
もっとずっと無防備だ
まるはだかのこころ
「いいのこのままで
 これも私の一部だから」と二本の腕でむやみにじぶんを
抱えたままでいるくらい
もう少し構えて
用心ぶかくあってもいいんじゃないか私

重ねすぎた歳月ぶんの暦を
広げたサプリの向こうへ押しやり
いきをつく
くしゃん
鼻をかむ
なおっていたはずの鼻が
ぬれている

 

 

 

極楽浄土

 

たいい りょう

 
 

私は 休日の夜
妻と二人 中華料理を食べようと
店を探していた

一件目の店は 満員で
あまり感じがよくなかったので
入ってすぐ 店を出た

私は 間違えて
同僚の携帯に電話をしたが
彼は 電話には出なかった
彼の番号表示は なぜか ハングルだった
後ほど 彼から コールバックがあったが
私は 無視した

見覚えのある歓楽街
そこは かつての知人が
風俗嬢をしていた店のある街だった
私は 友人に連れられ
久しぶりに彼女に会って話をしようと
その店を探したが
見つけられなかった

諦めた私は 脇道に入り
少し坂道を登ると
そこは 鳥居が沢山並ぶ神社のようだった
私は 鳥居を潜り抜けながら
参道をゆっくりと登っていった

すると ある白い石の姿の仏様が 私の手をつかんだ
「お前さん ちょっと お待ちなさい」
とその仏様は私に言った

私は 友人に「仏様に 呼び止められたよ」と
告げた

参道と境内には 無数の仏像が立ち並んでいた

私は「南無阿弥陀仏」と唱えようか「南無妙法蓮華経」と唱えようか迷ったが、
「南無妙法蓮華経」と唱えながら
さらに 山奥深いところへと向かった
周囲からは 「南無阿弥陀仏」の読経が鳴り響いていた

そこから 先は 何も覚えていない

 

 

 

幸せな結末

 

村岡由梨

 
 

仕事に疲れて、
帰宅してベッドに倒れ込んだ。
体の震えが止まらない。
目を閉じて、少し眠ろうとしたけれど、
あの人や
あの人の取り巻きの幻影にうなされて
呼吸が苦しくなる。
朧気な意識の中、
不意に赤ん坊の頃の花を思い出した。
私の腕に抱かれて
お乳を飲んで
私の顔をじっと見つめていた。
両腕にかかる花の重みや温かさ。
ほんのり香る、甘い乳の匂いに包まれて
私たちは幸せだった。

それから15年経って、
家の中から外へ
徐々に軸足を移し、
私に背を向けて離れていく花。
あれは去年の暮れのことだった。
夜22時を過ぎて
雨でびしょ濡れになって
塾から帰ってきた花の、
私の不甲斐なさを射抜くような目。
親としての嘘やごまかしを一切許さない
真っ直ぐな目。

まだ、ママを置いて行かないで。
冷たい言葉で遠ざけないでほしい。

そんな私の自分勝手な気持ちを
全身で振り払うように花は、
私の知らない世界へと
スピードを上げてゆく。

 

2023年3月20日、晴天。
花の中学校の卒業式だった。
受付を済ますと、
生徒一人一人が保護者に宛てて書いた
手紙を渡された。
席に座って、早速封を切った。
そこには、
15歳の激しい怒りと
早すぎる諦念と
精一杯の優しさと
訣別の言葉が、あった。
一度読み、二度読み、
三度目読んだところで涙が止まらなくなり、
読むのをやめた。
親として、
花の孤独や苦しみに
きちんと向き合って来なかったこと。
私には泣く資格も無い。
一度言った / 書いた言葉は簡単に消せない。
一度傷付いた心は簡単に癒えるものじゃない。
けれど花は、深く傷付いてもなお
私たちが「家族」でいることを、諦めなかった。

卒業式から数日経って、
花からの手紙を読み直した。
そこには、
たくさんの花の優しさが、あった。
私たちが置かれている困難な状況を
何とか理解し、
受け入れようと苦しんだ花の姿が、あった。
「幸せになってください」
「200年、生きてください」
「これからまた200年、よろしく」
そう書いてあった。

 

今から約16年前、
産婦人科で
「出産予定日は10月22日ですよ」
と告げられた時、
10月22日生まれのママは、
その狂った頭で
「ついに私が私を殺しにくる」
って勝手に思い込んで、
生まれてくるあなたに恐れ慄いた。
結局その年の10月11日に生まれたのは
かわいい目をした愛くるしいあなたで、
あまりにも可愛かったから
ベビーベッドには寝かせず、
ママのお布団に入れて
寄り添いあって冬の寒さをしのいだ。

それから15年。
ごめん、
ママは、未だ良い母親になれずにいます。

けれど、もし許してくれるのなら、
ひとつお願いしても良いかな。
いつか、「その日」「その時」が来たら
スマホの電源を落として
パパと眠と花に見守られて
静かに旅立ちたい。
陸橋から飛び降りて
車に轢かれて
ぐちゃぐちゃの死体になりたいとは
もう思わない。
最後に思い出すのは、きっと
パパと初めて手を繋いだ
2002年のクリスマスイブのこと。
パパ手作りの銀の結婚指輪をして、
パパとママの二人で
渋谷区役所へ婚姻届を出しに行った時のこと。
そして何より、
生まれたばかりの眠と花を胸に抱いた時のこと。

今日は骨盤がバラバラになって、
ひとりのヒトを産む夢を見たよ。
それは、産まれ直したママ自身かもしれない。

「2023年2月26日日曜日18:10。仕事が終わって空を見たら星が光っていた。自分の現在位置がわからない。いつもそうだ。けれど今日の私は、いま自分が帰るべき場所がどこなのかをはっきりと自覚している。それがどれだけ幸せなことなのかも。あちこちから夕飯の支度をする音が聴こえる。一日の終わり。」

「200年、生きてください」
そうあなたは言った。
200年経っても、
忘れたくない。
忘れてほしくない。
私たちが家族だったこと。

 

 

 

The man who steals the laundry, (便臭ノ、see-throughと戯れる、をとこたち ……chanson、)

text only
 

今井義行

 
 

雲海が何層にも広がっている……
ソノ空の、下には
Santoor(サントゥワ)という名前の、soapが
愛される、……
泡営業ノ 街がある……

── 誰かに見られてるか等、関係、🈚…

 

The man who steals the laundry, (便臭ノ、see-throughと戯れる、をとこたち、)

街外れ……

まだ生乾きの、どこかに
便臭の残るようなsee-throughの
下着ばかり…根こそぎ
抱いて走るをとこたち、が在る

ソノ、中には、僕の姿、が在る。✌
(犯罪、意識、ナド、希薄デスネ、)

ソノ、辺りには……
泡営業ノをんなたちが、利用する
大型コインランドリー、

千円は掛かるが一度に10㎏以上も洗えて乾燥までできる……

この大型洗濯機で、泡営業ノをんなたちは、
仕事帰りの… 明け方等に
日々溜めていた洗濯物を
洗うのだが、僕を含めた下着類専門窃盗犯には……、

(洗濯物は、
汚れている方がステキ!😘)

 
 

盗ったバカリの、レース編みの、パンティ、

── 誰かに見られてるか等、関係、🈚

でも、最上の……収穫物は……、
see-throughなパンティストッキングである!😂

(何のために、履かれているのか…
分からないような、トコロが好きデス…)

をんなたち、よ!

下着、ニハ、強
い便臭ヲ、……残しておいて欲しい……!

股間が穴 アキなら、サイコウ、だ!😭

see-throughに価値があるのは、
をんなたちが
それらを着るからではなくて
をとこたちが、
をんなたちの、パンティストッキングを履き、
澄んだ…繊維質ノ…悦びに、…耽ることができるからだ!

パンティストッキングの…繊維から、
はみ出る体毛を、
一つ一つ、処理スル…柔らかい、陶酔

ああ… パンティストッキング、サイコウ……!!

僕は、街外れに、…蹲り、
立ち並ぶ、アパートのひさしに身を滑らせ、
ズボンを脱ぎ捨て、
一番、便臭の強そうなsee-throughの…
パンティ、を履く。

 
途中で、ピ…ンと、なっちゃいそう✌

それから、アア、パンティストッキング…!

その直後 ニ、チョットダケ射精してシマウ……
ストッキングに透けた染みができる……

「ちょっと、何ヤッテルノ……?!😡」と、
管理係の中年をんなガ、僕に言ウノダッタ…
ガ、

「この、臭いが、堪らないノダヨ…、」
僕は、答えながら…シンナー吸うように吸う

「変態、ヤロウ……!😡」

僕は、走りながら…シンナー吸うように吸う

あ、このをんなは、
いや、をんなとは、限らないが、
(大量の、おしっこ、スル ナ……)
(その後、ユルイ捏ねパン、ミタイナ大便スルナ…)

僕は、歌 ウノダ。「パゾリーニ、もっと…最低ノ…場所ニ、落チナサイ!!」 😜

と、僕はストッキングの繊維を口いっぱいに
含み、笑ってしまう。

はみ出る体毛を、
一つ一つ、処理スル柔らかい、陶酔
ああ… パンティストッキング、運命!💖

【フェティシズム】って、
留まるところを、知らないものだね…😂僕は、自分だけに沿ってcustomizeできる、ソンナ、
素材を求めて、

或る朝、Amazon で、「今すぐ買う」を… ポチッと押した💝の、サ!! 
ベージュだけじゃ淋しいから、色物セット。

玄関前、
置配指定で……待ッテイタ、ソレニシテモ、

カラーパンティストッキングが、手✋に入るまでの……至福の一昼夜、ト…イッタラ!!

そうして、到着したばかりの、
淡いピンク、
の、

パンティストッキングを

繊維を電線させながら、履いた訳ナノサ……
(アア、僕の為だけにある、パンティストッキング…!!)😆

 

をんなモノですから、股間の繊維とプルンとしたおちんちんが擦れて痛いくらいなのが
サイコウ……サイコウ…… 😜

「ねぇ、誰か、ワタシ、見テ ✋」

The man who steals the laundry,
(便臭ノ、see-throughと戯れる、をとこたち
……chanson、)

歌え、歌え、我が喜びを…!! 💕

泡営業ノ 街ノ…下、歓喜は、流れる…

The man who steals the laundry,
(便臭ノ、see-throughと戯れる、盗んで、嗅ぐ、だけでは、物足りなくなっちゃってね、)

僕は、下半身局部、see-throughの…純正my-パンティストッキングの姿で、街の中を …コッソリ歩く
愉しみ…を、得た…… 😋

(サア…これから、あちらこちら、汚し放題ダゾッ!! 😂)

女子学生さんたちが慌てて逃げ去るのが
まあ…、愉快…愉快… 😂

「ほれっ、ほれっ、ほれっ…!」と、
僕は、言った……!!……ケレドモ…、
をんなモノだけでは…満足デキナクナッテ。イテネ。
ツイに……、

ペニスケース付き
men’s see-throughの…パンテ
ィストッキングも、買ったん、ダヨ!😆

股間に、ペニスケースが、
付いてる、付いてる…!😳

🌠 [FULL CHECK] メンズパンスト 男の
パンティストッキング

 
 

🌠 ツイデニ、イロイロ、買いました……!!

洗濯物を盗む、だけじゃもう駄目カモ……
僕がコッソリ盗まれちゃう側になりたいな😜

ヤルからニハ、皆のウワサに、ナリタイナ!!

Paris Collectionで、歩き回る
華奢な、をんなモデルさんみたいなネ、

ワタシは、ドッサリ、盗まれちゃう、
市民のモノダヨ。
ワタシを、見つけたら、捕獲網で捕まえて
好き イなようにイタブッテく欲しいですネ! 😂

The man who steals the laundry,
(便臭ノ、see-throughと戯れる、をとこたち
……chanson、)歌え!!

 
 

    (2023/03/16 アパート 日暮れ)

 

 

 

ネグレクトという名の菓子パン

 

村岡由梨

 
 

花の詩を書こうとして、花のことばかり考えている。
花の為なら、両腕を切り落とされてもいい。
命を捧げてもいい。
それなのに、なぜ私
朝早く、起きられない。
普通だったら、他の誰よりも早く起きて、
炊き立てのご飯
具沢山の味噌汁
卵焼き
焼き魚 なんかを食卓に並べて、
食べ終わったら、
「いってらっしゃい」と言って学校へ送り出すのに

できない。
朝早く、起きられない。
大抵の人が普通にこなしていることが、
できない。

「ネグレクト」「だらしない親」

夢うつつに、花が玄関のドアを開く音がして、
慌てて「いってらっしゃい!」
と声を張り上げるのだけど、
私の声は、花の無言に吸い込まれて
あっという間に消えて無くなる。

「これ毎日じゃなくて、多くて週5日の内の2回だね」

けれど、ごく稀に、
花のお友達が家にお泊まりする時は、
花に恥をかかせまいと、
誰よりも早く起きて朝ごはんの用意をする。
サラダ
トースト
スクランブルエッグとベーコンの焼いたの
フルーツ を
ワンプレートにきれいに盛り付ける。
なぜ、こういう時は早く起きられるんだろう。

「自分が恥をかきたくないからでしょ」

たまにお弁当のある日は
早く起きて
お弁当を作る。

「ただし冷食だらけ」

花の中学校では
「早寝・早起き・朝ごはんカード」を書く習慣があった。
ある1週間をピックアップして、
何時に寝たか 何時に起きたか
朝食に何を食べたか、を
記録するという。
各々1週間分記録したところで
保護者からの一言コメントを書く欄がある。
震える手でピンク色の表紙のカードを開く。

×(何も食べていない)
×
いちご蒸しパン
×
コッペパン
×

毎朝無言で家を出る花の後ろ姿を想像して、
「これは何とかしないと」と思って、
フレンチトーストを作ってみたり
炊き立てのごはんと味噌汁にしてみたりもしたけれど…

「ママはどうせ、やっても続かないじゃん」

たまに家族旅行へ行くと、
「旅館で出る朝ごはんがすごく楽しみ」
と花は喜び、
以前、花が起立性調節障害の疑いで検査入院した時は、
「ママ、病院食って、おいしいよね」
と笑顔の花がいた。

ある日「塾があるから、夕飯18時で」
と花に言われたのに、
出来たのが18:15だったことがあった。
「食べてたら遅れるから、いらない」
そう言って花は勢いよく出ていって、
私は、作ったうどんを捨てた。
自分の分も、捨てた。
「花が空腹を堪えて塾へ行ったのに、
 私がのうのうと食べていては、いけないと思った」からだ。

「は? なんでママの分も捨ててんの?
 やっぱママ思考回路とか色々おかしいよ。
 めんどくさ」

 

昼食は、小学校・中学校の給食に助けられ、
いよいよ夕食、私の出番だ。
とにかく野菜をたくさん食べさせたい。

お正月のお餅がたくさん残っていたので、
お雑煮を作った。
鶏肉(脂身はきれいに取る)
にんじん、大根(両方とも皮付きのままイチョウ切り)
ぶなしめじ、ごぼう、ほうれん草
ザンゲの気持ちを込めて、
野菜を ザク ザク ザク と切る。

ブラウンシチューは、
玉ねぎを多めにスライスしてよく炒める。
にんじんは、やはり皮付きのままイチョウ切り。
それにたくさんのキノコ類(エリンギ、ぶなしめじ、エノキ)と
豚肉の薄切り、ブロッコリーを入れる。
1日目は、生協の塩バターパンと一緒に食べ、
2日目は、ご飯にかけて食べる。

他によく作るのがピーマンの肉詰めと
アスパラ(またはインゲン)のベーコン巻き、
タラと玉ねぎとじゃがいもとブロッコリーのホイル焼き など。

それで、たまに見栄えの良い食事が出来上がると、
すかさずスマホで写真を撮って、
Instagramにアップ。

「はい、私きちんとやってますアピールね」

 

こんな母親で、ごめんなさい。
これでも、あなたは私を良い母親だと言いますか?

 

こんな母親でも、花は
「ママ、絶対死んじゃダメだよ」
「ママが死んだら、遺灰食べるからね」
と言って抱きしめてくれます。
疲れ切った私を、あの手この手で笑わせてくれます。

仕事の合間に美味しいケーキを食べると、
真っ先に頭に浮かぶのは、眠と花。
ふたりに食べさせたいと思うのです。

子供が飢えるのは、何よりも辛い。

それなのに、なぜ
なぜ私は、朝早く起きられないの?