さとう三千魚
目覚めて
朝
ベッドの
なかで
“ラーメンが食べたい”
ぽつり
女は言った
朝ラーが食べたい
という
くるまで30分ほどの街道の町に
朝ラーの店はある
歯を磨き
顔を洗い
着替えた
女もそうした
女の運転するクルマの後ろの座席に座り
カーナビになる
空は晴れて雲ひとつなかった
青空だけがある
店では
女は
名古屋コーチン醤油
わたしは
鯖節醤油ラーメンを
食べた
鯖節醤油はさっぱりして
名古屋コーチンには鳥油の旨みがある
二軒目と女は言ったが開店前で
それで帰ってきた
空の下
通勤で渋滞する朝の国道を
帰ってきた
空は晴れて雲ひとつなかった
青空だけがあった
#poetry #no poetry,no life