爽生ハム
ひとつやふたつじゃ
足りない仮病の布団は
ふたりが寝る布団。
ふたりが寝る布団。
来客がほしい
ひとつやふたつじゃ
後世に残らない、接触の果てにドレスを着た女。女が歩いた浜辺を、狙う男。男の背中に新しい子がいる。背骨に噛みつく新しい子
、肩甲骨を隠れ場所にしたみたい。
布団の下にはいつもの別れ。が
天才漫画家の筆で
ぼりぼり彫られている
ぼりぼり皮膚が解ける音は、
決して正解の音じゃない。消した子の数だけ擦れる。こすれる、痛いに決まっている。
ひとつやふたつじゃ
足りない仮病の布団は
ふたりが寝る布団。
ふたりが寝る布団。
来客がほしい
ひとつやふたつじゃ
後世に残らない、接触の果てにドレスを着た女。女が歩いた浜辺を、狙う男。男の背中に新しい子がいる。背骨に噛みつく新しい子
、肩甲骨を隠れ場所にしたみたい。
布団の下にはいつもの別れ。が
天才漫画家の筆で
ぼりぼり彫られている
ぼりぼり皮膚が解ける音は、
決して正解の音じゃない。消した子の数だけ擦れる。こすれる、痛いに決まっている。
這いずりあぐね
裸電球は空になっていた。
這えば這うほど
光が背中を刺す。
昼って素材が
現実を借りていた頃です。
普段、僕はそこにいます。
言葉をひっこめて
雲が喘いでいます。
見てますか。
脈の発作がきたら、
蓋をした
家路を探らなければならない。
道すがら
手紙を折って影絵をするのです。
内に、折りこんだ言葉を
道にすてて。
ぐつぐつと妾の中へ
お辞儀をする。
さぁ、参ろう
さぁさ、参ろう
佃煮があるってさ
蓋のない家屋を見かけたら
人のしずくの中を
調べてほしい。
うんと匂うから。
19の時に飲んだビールも苦いまま、今日も未だ、
眺めてる動画
夏バテのバテなんて、死には及ばない。
津波のYoutube動画、四角の中の世界
を見て。
泣きに入る。
四角の外の世界、の黒みに
距離というより、陥没を埋める作業をする
脳内と網膜で、これ裸動画の処理と同じ
落ちた、落ちた、落選した大半の人が、受け入れた自分は
理想を失った自分を見て、まだ落ち続ける
あの人は憑依しきれてない。だってその人を愛してないから
興味がないのを、
あからさまに音楽にしないで。
笑ける音楽は嫌い、PC落とせ
どう、ここにいるみたい?
体温の下がりと興奮で頭に血が上りきってますか?
でもね、こういうの、2分で消沈
その風情を知っている。型として憂鬱である。
こういうの、非力な憑依が最もあざとい
感情は使わないと減る。
ネットにはインタビューされている人が吸収した言葉
そして、隣人が書いた言葉
ひきこもりの外国人が書いた言葉
誰も介在しないで
その人のみで語られた言葉に
今の流行の気持ちをはりつける。
俯瞰した言葉に映像をつけて見せてやりたい。
その言葉に見合ったビジュアルの甘さをわからせたい。
感情を使ったかどうか、わからない人へ
失敗を望むことで、諦めを早める人へ
今、台本になったら、気合いで過去との距離を詰める。
こういうのって、陥没を埋めるって言うんじゃなかったっけ
私の思い込み…
特異な人を求めていた。
声が大きくて、喉がいい人を求めていた。
その場に居ないことを喜ぶ人を求めていた。
ここに居ないから、声があさっての方向から
扇風機に指切りしたら、ほんまに夏が終わる
また、舟で帰りたいからWi-Fiだけが繋がる。
出逢いの引力に屈する
出逢った瞬間から失敗なら、そりゃ楽だわ。
指切りげんまん嘘ついたら針千本飲ます
指きった。縁切れた。
切断面の丸みで打つ文字は、どんな健常者の言葉よりも
純度が高いんだろな。
舟になりたいからWi-Fiを繋ぐ。
線路は続きがち。
昔はあんなことも、
つい最近の昔もこんなこと。
野鳩を捕まえようとするフォルムを子供がよくする。
それはしあわせだった
何度も足を運び、
律義なしあわせだった
のは知っている。
追いかけ回す羽の生えた点滅でした。
中身はヌイグルミ
洗濯の難しいサイコ
不安はたやすくたまる。
何もでてこない。
最近、なんか逃避行かな。
あきらめて、
最初から口紅燃やして、
チャリティで愛ふるまう砂糖料理のよう
たまに不味いぐらいだったのが、
今じゃいつも不味い。
いい子になっちゃったのかな。
口元を汚すことなく
聞き手にまわる言葉じゃ
反転した言葉のほうが、まだ信じられる。
線路も折れるといいな
こんなに続くはずがない、
どこかの終わりが折れて戻ってきたんだろう。
ここの女王、それ私。
チョコレート浸る茶色い鏡ごし
嗚呼、行いが悪い
口から漏れた台詞は
静かで 恍けた 冷たい 現実
目がしら 泪つくる
目撃されろ泪
人に見られて
なんぼの泪
自動的に 夜
脱ぎだすぽっくり
きみは 不穏分子
暗闇で光った泪は
百鬼夜行を捕まえる警察の白い笛
に似ていた
尾木沼という街だとして
左足から入り
のそのそと贖罪がてら
右足で出ていくまで
航空機を撲滅しなきゃな
寝ているのか?そこの人よ
恥ずかしそうな目をくれ
どうせ
立体の飛行機が
雲間から
靄をまきちらすのを
見ているのだろう?
まばたきを忘れ
目に付着した外国の街
尾木沼という街で
すれちがった人を外国人にする
外国人たちは路地にそれ
呑み屋に入り唐突に笑う
笑ってからじゃもう遅い
街の道が徐々にひらけ
看板の文字が白紙に吸収される
白紙はミステリアス
あそこには医療が隠れている
失敗して間違えた人の
身体が隠れている
食材はあそこにありそうだ
見たこともない食材が
人を食べるだろう
そこの人もあそこへ
電子を繋いで
興奮して
身体を清めた
そして
散々な目に遭う方へ足を動かした
あそこには私がいる
興奮する
会えないと決めつけていた間に
どんなに悲劇を誇張したことか
街の道をひらかせた比喩の思いが
恥ずかしそうに私の贖罪を
笑っている
失敗だ
こんなにも笑っていては
目的がない人のようだ
潰しているのに進まない
子どもじみた悲劇は
貫通行動で動いている
穴をしっぽでふさぎ
狐になって
笹で身体をきざむんだ
言動に嘘偽りがないことを
証明するんだ
ポリタンク、今日も汚れた水だ
もうすぐ舐めるだろう
まだ、猫がねむってる
熱い提灯のちかくで
猫に食べられるダンサーは
尻がうねって、
夏の祭りへ消えてしまう
肉を酸素売女にあずけ、
一目散に
ブルーハワイのスナックへと
たむろする男の子たち
分譲中の神社のお守りのききめはあるのだろうか。
じっとりとした暑さから逃げる
そんな気持ちで、
二の腕の香水にかぶりつく、
巨大な
好いて好いて好きな感じを猫に教わる
人に向けた
巨大な
好きの前兆を頻度の森から
こっそり誘いだし
気持ちよく絶叫
私には住家の再現がありますから。
ベランダでだれている肩を
押せば
トラックに落下する
林檎が破裂するまでの
瞬間に
憧れの人の写真が
人体から
跳ねた
呼応する緑のススに
手のひらが触れる
手の熱が吸いこむ
音読を
ひとつひとつ
球体として丸めこんでいく
声をかけられ
ひとつひとつ
彼はトゲトゲしい
彼女は冷んやりする
この人は八百屋かな
あの人は未亡人なのか
などと
時を忘れ
不在な噛み心地は生まれる
反応が順応に見えるくらい
今この形の緑のススを
受け容れる
球体の容器が
わたしの内で鳴りはじめ
隠し事みたいな養分をつめていく
そのさま
実に愛おしく
その愛おしさを
緑のススに返そうとする
それは
球体の一室となり
わたしの頭上まで浮きあがり
その場で吹いた
風に乗り
自由に失意に暮れはじめる
返そうとするトゲトゲしさを
彼女は冷んやりと弾く
ああ
あなたが未亡人でしたか
しかもあなたはもう向こう岸
じゃあやっぱりわたしが
八百屋でしたか
どうりで顔が泥だらけだ
泥だらけを
水が流したから
わたしは綺麗
わたしは汚れていた
それだけしかわからない
彼方はどうですか?
鞄に感動することを感じ
おおいに鞄は ずたぼろに
鞄のことは
純粋な思い込みで忘れる
連結した視線が
フックにひっかかる
憶えのない 環境だった
歯ぎしり用の紐で
飾り花が固定された側道は簡素
はぐれたあばずれをめざして
帰宅するたび
逆光があっけらかん
気が紛れるから記憶するんです
でも感動することにおされて
坂を真っ逆さま
しがみつく指の間隔から
飾り花が真実味をおびる
ふざけたしりあいの子孫が
たわいない言われよう
子や孫じゃだめみたい
形の崩れたグミみたい
ハズレのない豊かさの
はしくれで
はかない教育からにげて
命じる壊乱
そして
埠頭を墨でなぞる
いわくつきの絵のとおり
鮫に喰われ
発光もなく
はじめたのは子作り
当分めかしこむこともない
二年後には
ふざけた子孫はいないだろうと
楽しみに蓋をする
痺れるふかいかんが
潮のようだから
蓋がすべって手が泣ける
埠頭の先が固まる
起伏に子孫がひっかかる
輪郭に住まう
そこは安堵のおまけのような峠
潮くさい髪と胴体に
紙エプロンをまく
潮と墨が
六本木っぽく光る
胴体が整形されて
稀に紙エプロンに肉汁がとぶ
この染みが人に見つかると
たわいない言われよう
信じるものを見つけろとの命令
信じるものは特に必要ない
それくらい豊かだよと
はねかえす