広瀬 勉
東京・杉並高円寺南。
はだけた隙間につやの美しい木目調の机を入れる。座らせるのは命より大切な脚。回路を変えてみたらはじまる。鬱血の小さな荷物。
聞こえてくる。小さな噂話。
誰が権力を持ちましたか。
上手いのは誰でしょうか。
均衡のとれた強さなど。
ふたつの耳の穴には。
聞こえてきますか。
記憶に留めれば。
乾燥しそうで。
そんな映画。
苦しいね。
誠実に。
窮屈。
性。
母の
誕生日には
母のもとに
家族が
集う
一番
元気だったのは
甥の子供の
しんのすけちゃんだった
はしゃいでいたね
母は
家族の
元気な声を聴いていた
集って
美味しいもの食べて
飲んで
笑う
わざと馬鹿を言う
わざと馬鹿を言った