わたしの思考がわたしの写真に写り込む

 

狩野雅之

 
 
この季節は時間の進行がよくわからなくなる。

もちろんその日1日の時間の流れははっきりしているのだけど、一昨日と昨日と今日の違いが、その境界線が、その記憶が、混濁してくるような気がするのだ。

特にこの春は暖かかったり急激に冷え込んだりとその落差が激しく、ある意味予測不能なのがその一因かも知れない。

予測可能な未来ならば方向性を見いだせるのだけど、予測不能の乱高下は記憶の時間のベクトルを混乱させるようだ。

いうまでもなく人生は「記憶」である。わたしの人生は「わたし自身の人生の記憶そのもの」であるといっていいと思う。だから記憶が混乱したり混濁するのはとても困る。

記憶を正すために自己に対して常に意識的であるために、自分の内側に向かって深く掘り進んでいくことは豊かな鉱脈へと通じるような気がする。

しかしそれは同時に大きな危険を招くことがある。自分の在り方を揺るがせるような大きな反動を受けることがある。

自分の存在の根源に向けて深く掘り進むことは精神を育むが、同時に精神を破壊することすらある危険な行為でもある。

これまでのわたしは思考によってそれを行ってきた。いまは思考だけではなく文章と写真によってそれを行おうとしている。

ブログを書くこと、写真を撮ること、このふたつはどちらも大切な日々の行(ぎょう)なのかも知れない。

 


「仄暗い風景」

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CANON EOS 6D, CANON EF70-300mm F4-5.6L IS USM

 


「高原のガスステーション」

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Sony α7, Voigtlander NOKTON classic 40mm F1.4 MC VM

 


「Flowers」

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SONY α7R, Leica Elmarit R35mm F2.8

 


「SAKURA 」

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SONY α7R, Leica Elmarit R35mm F2.8

 


「SAKURA 」

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SONY α7R, Leica Elmarit R35mm F2.8

 


「THE OLD TREE」

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PANASONIC DMC-L10, Leica D Vario-Elmarit F2.8-3.5/14-50mm ASPH

 


「赤松(A Japanese Red Pine)」

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PANASONIC DMC-L10, Leica D Vario-Elmarit F2.8-3.5/14-50mm ASPH

 


「並び立つ樹」

並び立つ2本の樹木
これが私の世界観
ひとつは私の外にある世界
もうひとつは 私の内にある
広大な薄明の世界
互いに互いの存在を
喜んでいるのか
喜んではいないのか
あるいは
まったく興味がないのか
それは謎である

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CANON EOS 6D, CANON EF70-300mm F4-5.6L IS USM

 


「氷点下10°C」

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CANON EOS 6D, CANON EF70-300mm F4-5.6L IS USM

 


「Mysterious Sunset」

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FUJIFILM X-E3, FUJINON XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS