michio sato について

つり人です。 休みの日にはひとりで海にボートで浮かんでいます。 魚はたまに釣れますが、 糸を垂らしているのはもっとわけのわからないものを探しているのです。 ほぼ毎日、さとう三千魚の詩と毎月15日にゲストの作品を掲載します。

黄表紙

 

工藤冬里

 
 

ハンドルにガバと伏せ唐草の曲線で舵を切るように(頻繁に)車線を変えながら渋滞の夕暮れ
誓いの中、黒い卵のように後頭は並んで。エンブレムの佇まいで燻されて出てくる一群
エケケケ・・未明の黒い雨の爆撃に中身汁サークルの欠損はまた(また)拡がり
今何が地球で生じても以前のように持ち堪えられる気がしない
タトゥーは黄表紙のように捨てられ姉は卵を飲み込む
心配事​があまり​に​多い​と,夢​を​見る​こと​に​なる。(ecc5:3)

 

 

 

#poetry #rock musician

新縦型物語

 

工藤冬里

 
 

大きな物語も小さな物語もベクレもヘタレもワクもヤクも
転生した竜や清掃員のフリした金持ちの新縦型物語のアドレナリン分泌に如かない
大なる者も少なる者も
マッチ強迫とジェノサイドゲームアプリのドーパミン過剰となって
思い出した鮎川さんのこと
スーパーマリオをやりながら死んだ抒情詩

 

 

 

#poetry #rock musician

そこにいた **

 

さとう三千魚

 
 

どこにも
いなかった

テーブルには
緑茶のグラスがあった

台湾みやげの
お菓子が皿に盛られていた

しばらく前には
いたんだとという

白と黒の猫は撫でられてもいた

という
どこにもいない

 

・・・

 

** この詩は、
2025年9月26日 金曜日に、書肆「猫に縁側」にて開催された「やさしい詩のつどい」第21回で、参加された皆さんと一緒にさとうが即興で書いた詩です。

 

 

 

#poetry #no poetry,no life